測地測量(基準点・GNSS・水準)の用語集(図解)|72語 | 残土バンク
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測地測量(基準点・GNSS・水準)の用語集(図解)72語

位置と高さの骨組みをつくる測量。基準点測量(多角測量)、GNSS測量、水準測量と、誤差の扱い・計算まで。

印刷・社内配布は自由です。出典に「残土バンク https://www.zandobank.com/words/c/sokuchi」とお書きください。

基準点測量25語

  • 三角点水準点電子基準点位置・高さが決まっている点ほかの測量の出発点

    きじゅんてん

    基準点

    位置(経緯度や座標)や高さ(標高)が正確に決められていて、ほかの測量の出発点として使う点。三角点・水準点・電子基準点や、公共測量でつくる1〜4級基準点などがあります。

    勘違いしやすい:基準点の値(成果)は、地震などで動いた後に改定されることがある。古い成果表をそのまま使わず、最新の成果を確かめる。

  • 地図記号山頂などに標石一等〜四等

    さんかくてん

    三角点

    経緯度(水平の位置)の基準になる点で、国土地理院が設置したもの。一等から四等まであり、山頂などに標石が埋められています。地図では△の中に点の記号で表します。

    勘違いしやすい:三角点の標高は参考程度の精度のことが多い。正確な高さが要るなら水準点を使う。

  • 約5m24時間受信全国約1,300か所

    でんしきじゅんてん

    電子基準点

    GNSS衛星の電波を24時間受信し続けている基準点。高さ5mほどのステンレスの柱の上にアンテナがあり、国土地理院が全国に設置しています。

    勘違いしやすい:電子基準点のすぐ近くに金属の建物や高い木があると、受信に影響することがある。点の周りの環境も含めて基準点。

  • 中央局地殻変動の監視・測量の基準

    じおねっと

    GEONET(GNSS連続観測システム)

    全国の電子基準点と、茨城県つくば市の中央局からなる、国土地理院のGNSS連続観測のしくみ。正確な測量の網をつくり、地殻変動を見張るために運用されています。

    勘違いしやすい:GEONET の座標も地殻変動で日々動く。測量では、元期の値に合わせる補正(セミ・ダイナミック補正など)を考える。

  • 区分既知点間新点間1級4,000m1,000m2級2,000m500m3級1,500m200m4級500m50m準則の標準(距離)

    きじゅんてんそくりょう

    基準点測量(1〜4級)

    既知点をもとに、新しい基準点(新点)の位置と標高を決める測量。準則では、既知点の種類と点の間の距離などで、1級から4級に分けています。

    勘違いしやすい:「1級基準点」は国土地理院の「一等三角点」とは別物。公共測量の区分(1〜4級)と、基本測量の等級(一〜四等)を混同しない。

  • 既知点既知点出発点・到着点は既知点

    きちてん

    既知点

    位置や標高がすでに分かっている点。測量はこの点を出発点・到着点にして、新しい点の値を決めます。

    勘違いしやすい:既知点が動いていたり壊れていたりすると、全部の結果がずれる。使う前に現況を調べ、異常がないか確かめる。

  • 新点(今回決める点)

    しんてん

    新点

    今回の測量で、新しく位置や標高を決める点。

    勘違いしやすい:新点は「後で使いやすい場所」に置く。見通しが悪い、工事で壊される、という場所に置くと役に立たない。

  • 角距離角度と距離を順につなぐ

    たかくそくりょう

    多角測量(トラバース測量)

    点から点へ、角度と距離を順に測ってつないでいき、各点の座標を求める測量。点を結んだ線が折れ線(多角形)になるので多角測量と呼びます。

    勘違いしやすい:角度の小さな誤差でも、路線が長いと位置のずれが大きくなる。準則は路線の辺数や長さに上限を決めている。

  • 既知点3点以上・網で点検できる

    けつごうたかくほうしき

    結合多角方式

    3点以上の既知点を使い、複数の路線を網の目のように組み合わせて新点の位置を決める方式。路線どうしで点検ができるので、精度が高くなります。

    勘違いしやすい:「結合」は既知点どうしを結ぶこと。片方の既知点からだけ出て戻らない形(開放)は、点検ができないので使わない。

  • 既知点2点を1本の路線で結ぶ3級・4級で使う

    たんろせんほうしき

    単路線方式

    2点の既知点を1本の路線で結び、その途中に新点を置いて位置を決める方式。

    勘違いしやすい:1本の路線しかないので、網の方式より点検が弱い。路線の長さや辺数の制限を守る。

  • 単位多角形多角網

    たかくもう

    多角網・単位多角形

    複数の多角路線でできた網全体が多角網。網の中で、内側にほかの路線を含まない最小の多角形が単位多角形です。

    勘違いしやすい:網の形がいびつ(細長い、交わらない)だと、平均計算しても精度が上がらない。平均図の段階で形を整える。

  • 節点見通しを中継する

    せってん

    節点

    多角路線の途中で、見通しをつなぐために設ける点。新点ではないが、観測のための中継点です。

    勘違いしやすい:節点を細かく置きすぎると辺数が増え、角度の誤差がたまる。最小の距離を守る。

  • 路線長=辺の長さの合計(ΣS)1級3km以下・4級500m以下(標準)

    ろせんちょう

    路線長

    多角路線の長さ(各辺の距離の合計)。長いほど誤差がたまるので、級ごとに上限が決められています。

    勘違いしやすい:直線距離ではなく、路線に沿った長さ。曲がった路線ほど長くなる。

  • 選点図ここに新点

    せんてん

    選点

    計画をもとに現地を歩き、既知点の状態を調べ、新点の位置を決める作業。結果を選点図・平均図にまとめます。

    勘違いしやすい:机の上の地図だけで決めると、現地で見通しがなかったり、立ち入れなかったりする。必ず現地で確かめる。

  • 平均図承認計画機関

    へいきんず

    平均図・選点図

    選点図は、新点や路線の位置を地形図に書き込んだ図。平均図は、それをもとに、どの点をどうつないで平均計算するかを示した図で、計画機関の承認を受けます。

    勘違いしやすい:平均図の承認前に観測を始めない。承認された網の形と違う観測をすると、計算をやり直すことになる。

  • 建標承諾書承諾他人の土地

    けんぴょうしょうだくしょ

    建標承諾書

    他人の土地に永久標識(標石など)を設置するときに、土地の所有者や管理者から受け取る承諾の書類。

    勘違いしやすい:口頭の了解だけで埋設しない。後で「勝手に置かれた」となると、撤去や移設の問題になる。

  • 点の記場所・行き方標識の種類周りの写真

    てんのき

    点の記

    基準点の場所・行き方・標識の種類・周りの様子などを記録した書類。初めての人でもその点にたどり着けるように書きます。

    勘違いしやすい:周りの様子は年月で変わる。点の記の写真や目印が古いと見つからないことがあるので、新設・再訪時に更新する。

  • 本点偏心距離 e偏心点S/e≧6

    へんしんかんそく

    偏心観測(偏心要素)

    基準点の真上に器械を立てられないとき、少し離れた点(偏心点)で観測し、本来の点との距離と方向(偏心要素)を測って計算で戻すやり方。

    勘違いしやすい:偏心要素の測り間違いは、そのまま位置の誤差になる。偏心点と本点の関係は丁寧に記録する。

  • 角度と距離プリズム器械高もmm単位で

    とーたるすてーしょん

    トータルステーション(TS)

    角度(水平角・鉛直角)と距離を1台で測れる測量機。光波で距離を測り、データを記録できます。

    勘違いしやすい:器械高・反射鏡(プリズム)高の入力を間違えると、高さがそのままずれる。ミリ単位で測って記録する。

  • 正(右)反(左)+正と反で1対回(器械の誤差を消す)

    たいかいかんそく

    対回観測

    望遠鏡の正(右)と反(左)の両方で同じ目標を観測し、その組を1対回とする観測方法。器械の誤差を打ち消すために行います。

    勘違いしやすい:正だけ・反だけの観測は1対回にならない。正反そろえて初めて器械の誤差が消える。

  • 倍角差正+反 のばらつき観測差正−反 のばらつき1級:倍角差15″・観測差8″4級:倍角差60″・観測差40″超えたら再測

    ばいかくさ

    倍角差・観測差

    水平角を対回観測したときに、観測値のばらつきを点検する数値。倍角差は正と反の読みの和のばらつき、観測差は正と反の読みの差のばらつきです。

    勘違いしやすい:倍角差と観測差は別のものを点検している。どちらか一方が許容内でも、もう一方が外れていれば再測。

  • 鉛直角正+反 から高度定数そのばらつき(較差)を見る1級10″・4級60″(標準)

    こうどていすうのこうさ

    高度定数の較差

    鉛直角を正と反で観測したとき、その和から求まる「高度定数」のばらつき。鉛直角の観測がそろっているかを点検します。

    勘違いしやすい:高度定数そのものの大きさではなく、観測ごとの差(較差)を見る。

  • 気温気圧光の速さは空気で変わる

    きしょうほせい

    気象補正(距離)

    光波で測った距離を、その時の気温・気圧に合わせて補正すること。空気の状態で光の進む速さが変わるためです。

    勘違いしやすい:朝と昼では気温が大きく違う。測った時の値で補正しないと、長い距離ほど誤差が出る。

  • ずれ=閉合差許容範囲を超えたら再測

    へいごうさ

    閉合差(基準点測量)

    既知点から観測を重ねて計算した位置(や標高)と、到着した既知点の本当の値とのずれ。観測がどれだけ正確だったかの目安になります。

    勘違いしやすい:閉合差が0でも観測が完璧とは限らない(誤差が打ち消し合っただけのこともある)。各観測の点検と合わせて見る。

  • 誤差を網全体で配分TS:厳密網平均/GNSS:三次元網平均

    あみへいきんけいさん

    網平均計算

    観測値に含まれる小さな誤差を、網全体で最も無理のないように配分して、新点の最終的な座標・標高を決める計算。TSなら厳密水平網・高低網平均計算、GNSSなら三次元網平均計算を使います。

    勘違いしやすい:平均計算は、おかしな観測を直してくれるわけではない。点検で見つけるべき大きな誤り(過失)は、平均の前に再測で取り除く。

GNSS測量20語

  • GPSみちびきGLONASSGalileo

    じーえぬえすえす

    GNSS(衛星測位システム)

    人工衛星の電波を使って位置を決めるしくみの総称。GPS(米国)、準天頂衛星(みちびき)、GLONASS(ロシア)、Galileo(欧州)などがあります。

    勘違いしやすい:「GPS」はGNSSの一つにすぎない。測量では複数のシステムの衛星を組み合わせて使う。

  • 真上近くから届く低い衛星はビルで遮られる

    じゅんてんちょうえいせい

    準天頂衛星(みちびき)

    日本の上空に長くとどまる軌道を回る、日本の測位衛星システム。真上近くから電波が届くので、ビルや山に囲まれた場所でも使いやすくなります。

    勘違いしやすい:みちびきだけで測るのではなく、GPS などと組み合わせて衛星の数を増やすために使う。

  • 同時に長く受信10km以上120分・未満60分以上

    すたてぃっくほう

    スタティック法

    複数の点にGNSS測量機を据え、同時に長い時間衛星の電波を受信し、点と点の間の基線ベクトルを求める観測方法。いちばん精度が高い方法です。

    勘違いしやすい:同時に受信していないと基線が求まらない。全ての受信機の観測時間がそろっているかを確かめる。

  • 20分以上3〜4級基準点測量

    たんしゅくすたてぃっくほう

    短縮スタティック法

    スタティック法のうち、基線解析で衛星の組合せを多く作るなどの処理をして、観測時間を短くした方法。

    勘違いしやすい:時間が短いぶん、衛星の配置や受信環境の影響を受けやすい。上空の開けた場所を選ぶ。

  • 基準局移動しながら移動局

    きねまてぃっくほう

    キネマティック法

    基準局と移動局で同時に受信し、移動局を点から点へ動かしながら短い時間で各点の位置を求める方法。

    勘違いしやすい:移動中に衛星の電波が途切れると初期化(FIX)し直しになる。木の下などを通るときは注意。

  • 基準局移動局FIXリアルタイム

    あーるてぃーけーほう

    RTK法

    基準局で受信したデータを無線などで移動局に送り、移動局で即座に(リアルタイムに)位置を求める方法。

    勘違いしやすい:画面に座標が出ても、FIX解でなければ精度は足りない。FIX していることを確かめてから記録する。

  • 補正情報受信機1台電子基準点網

    ねっとわーくがたあーるてぃーけーほう

    ネットワーク型RTK法

    自分で基準局を置かず、電子基準点網のデータから作られた補正情報を通信で受け取って、1台の受信機でリアルタイムに位置を求める方法。

    勘違いしやすい:通信が切れると補正が届かない。山間部など電波の弱い場所では使えないことがある。

  • 基線ベクトル(ΔX, ΔY, ΔZ)

    きせんべくとる

    基線ベクトル・基線解析

    GNSS観測で求める、2点の間の向きと長さ(三次元の差)が基線ベクトル。それを観測データから計算することを基線解析と言います。

    勘違いしやすい:基線解析の結果がFIX解になっていなければ使えない(準則)。

  • FIXcm級FLOAT精度が足りない

    ふぃっくすかい

    FIX解

    衛星の電波の波の数(整数値バイアス)が正しく決まったときの解。センチメートル級の精度が出ている状態です。決まっていない状態はFLOAT解と言います。

    勘違いしやすい:FLOAT解でも座標は出るが、精度は大きく落ちる。記録の前にFIXを確認する。

  • セッション1セッション2異なるセッションの基線で点検する

    せっしょん

    セッション

    複数のGNSS測量機を同時に据えて行う1回分の観測のこと。

    勘違いしやすい:同じセッションの中の基線だけで点検しても、独立した点検にならない。異なるセッションの組み合わせで確かめる。

  • 一周たして0になるか水平20mm√N・高さ30mm√N(標準)

    かんへいごうさ

    環閉合差(GNSS)

    異なるセッションの基線ベクトルで多角形を作り、ぐるっと一周足し合わせたときのずれ。0に近いほど観測がそろっています。

    勘違いしやすい:水平と高さで許容範囲が違う。GNSSは高さの精度が水平より落ちやすい。

  • 15°

    さいていこうどかく

    最低高度角(仰角マスク)

    観測に使う衛星の、地平線からの高さの下限。低い位置の衛星は、電波が大気や地上の物の影響を受けやすいので使いません。

    勘違いしやすい:最低高度角を下げると衛星数は増えるが、精度が落ちることがある。数を増やすために勝手に下げない。

  • スタティック 4衛星以上RTKなど 5衛星以上

    しようえいせいすう

    使用衛星数

    観測に使う衛星の数。位置を決めるには最低4機が必要で、測量では観測方法ごとに必要数が決まっています。

    勘違いしやすい:数がそろっていても、衛星が空の一方向に偏っていると精度が落ちる。配置も見る。

  • DOP 小(良い)DOP 大(悪い)

    でぃーおーぴー

    DOP(精度低下率)

    観測に使う衛星の空の配置が、位置の精度にどれだけ悪く効くかを表す数字。衛星がまんべんなく散らばっているほど小さく、良い状態です。

    勘違いしやすい:衛星の数が多くてもDOPが大きい(配置が偏っている)と精度は出ない。

  • 反射した電波

    まるちぱす

    マルチパス

    衛星の電波が、建物・車・水面などに反射してから受信機に届くこと。直接届く電波と混ざって、位置の誤差になります。

    勘違いしやすい:観測中にアンテナの横に車を止めたり、人が立ったりするだけでも影響する。

  • アンテナ高測点

    あんてなだか

    アンテナ高

    測点(標識)から、GNSSアンテナの基準の位置までの高さ。求めた高さからこれを引いて、点の高さにします。

    勘違いしやすい:アンテナのどこまでの高さか(底面か、位相中心か)を機種の定義どおりに測らないと、高さがずれる。

  • L1L2など10km以上は2周波(準則)

    しゅうは

    1周波・2周波

    GNSS衛星は複数の周波数の電波を出しています。1つだけ受信して解析するのが1周波、2つ受信するのが2周波。2周波なら、電離層による誤差を打ち消せます。

    勘違いしやすい:距離が長いほど電離層の影響の差が大きくなるので、長い基線を1周波で測らない。

  • 楕円体ジオイド楕円体高

    だえんたいこう

    楕円体高

    地球楕円体(GRS80)の表面から測った高さ。GNSSで直接求まるのはこの高さです。

    勘違いしやすい:日本では楕円体高は標高より数十m大きい。GNSSの高さをそのまま標高として図面に書かない。

  • ジオイド高標高標高 = 楕円体高 − ジオイド高

    じおいど

    ジオイド・ジオイド高

    ジオイドは、平均海面を陸の下まで延ばしたような、重力でできる仮想の面。ジオイド高は、楕円体からジオイドまでの高さです。日本では「ジオイド2024 日本とその周辺」が使われています。

    勘違いしやすい:ジオイドは平らでも楕円体と平行でもなく、場所によって高さが違う。決まった値を全国で引くことはできない。

  • 楕円体高(GNSS)−ジオイド高= 標高2025年 準則改正で導入

    じーえぬえすえすひょうこうそくりょう

    GNSS標高測量

    GNSSで楕円体高を求め、ジオイド高を使って標高を決める方法。2025年の準則改正で、公共測量で使えるようになりました。

    勘違いしやすい:水準測量と同じ精度がどこでも出るわけではない。求める精度に合う方法を選ぶ。

水準測量17語

  • 水準点の標石地図記号高さ(標高)の基準

    すいじゅんてん

    水準点

    高さ(標高)の基準になる点。国土地理院の一等・二等水準点が主な道路沿いに約2kmごとに置かれ、公共測量では1〜4級水準点などを設けます。地図では□の中に点の記号です。

    勘違いしやすい:地盤沈下の多い地域では、水準点の標高も変わる。最新の成果(改定日)を確かめて使う。

  • 後視 BS前視 FS高低差=後視−前視

    すいじゅんそくりょう

    水準測量(1〜4級・簡易)

    レベルと標尺を使って、2点の高さの差(高低差)を測り、既知の水準点から新しい点の標高を決める測量。準則では精度に応じて1級〜4級と簡易水準測量に分けています。

    勘違いしやすい:水準測量の「1級」と基準点測量の「1級」は別の区分。何の1級かを言い分ける。

  • レベル水平な視線自動・電子・気泡管

    れべる

    レベル(自動・電子・気泡管)

    水平な視線をつくって標尺の目盛を読む測量機。視線を自動で水平に保つ自動レベル、バーコード標尺を自動で読む電子レベル、気泡管で水平を合わせる気泡管レベルがあります。

    勘違いしやすい:据え付けたら三脚を踏まない・触らない。少し動くだけで視線の高さが変わり、その間の読みが全部ずれる。

  • 標尺Ⅰ標尺Ⅱ往復で入れ替え2本1組・測点数は偶数

    ひょうしゃく

    標尺(スタッフ)

    目盛のついた長いものさしで、測りたい点の上に立てて、レベルからその目盛を読みます。電子レベル用にはバーコードの標尺を使います。

    勘違いしやすい:標尺が傾いていると、読みが実際より大きくなる。付属の水準器で鉛直を確かめて立てる。

  • 後視 BS前視 FS高さが分かっている点求める点高低差=後視−前視

    こうし

    後視・前視(BS・FS)

    水準測量で、高さが分かっている点(来た側)の標尺を読むのが後視(BS)、これから高さを求める点(進む側)の標尺を読むのが前視(FS)です。

    勘違いしやすい:後視と前視を逆に記録すると、高低差の符号が逆になる。野帳の欄を間違えない。

  • 後視 BS前視 FS器械高 IHIH=地盤高+後視

    きかいだか

    器械高(IH)

    水準測量で、レベルの視線の高さ(標高)のこと。器械高=後視点の地盤高+後視。

    勘違いしやすい:トータルステーションの「器械高」(測点から器械までの高さ)と、水準測量の器械高(視線の標高)は意味が違う。

  • 後視 BS前視 FS地盤高 GHGH=IH−前視

    じばんだか

    地盤高(GH)

    地面(測点)の標高のこと。水準測量で求めたい値です。

    勘違いしやすい:地盤高と計画高(仕上がりの高さ)を混同しない。その差が切土・盛土の量になる。

  • TP前視と後視の両方

    もりかえてん

    もりかえ点(TP・固定点)

    レベルを移動するときに、前視と後視の両方を読んで高さを引き継ぐ点。TP(ターニングポイント)とも言います。区間の途中に設けて往路・復路で共通に使う点を固定点と呼びます。

    勘違いしやすい:TPの標尺台(沈下を防ぐ台)を、前視と後視の間に動かすと高さが途切れる。読み終わるまで動かさない。

  • 後視 BS前視 FS等しく等しく上限:1級50m・2級60m・3〜4級70m

    しじゅんきょり

    視準距離

    レベルから標尺までの距離。長いほど読み取りの誤差や、地球の丸み・空気の屈折の影響が大きくなるので、上限が決められています。

    勘違いしやすい:前視と後視の距離がそろっていないと、視準線誤差が打ち消されずに残る。歩測でもよいので距離をそろえる。

  • 往路復路往復差≦2.5mm√S(1級)

    おうふくかんそく

    往復観測・往復差

    同じ区間を行き(往路)と帰り(復路)の2回測ること。2回の高低差の差(往復差、往復観測値の較差)で観測の良し悪しを確かめます。

    勘違いしやすい:1・2級の再測では、同じ方向の観測値を採用しない(準則)。往路だけを測り直して合わせるのは不可。

  • 一周の高低差の合計=0 になるはずそのずれ=環閉合差

    かんへいごうさ

    環閉合差・既知点間の閉合差(水準)

    水準路線を一周したときの高低差の合計のずれが環閉合差、既知点から既知点まで測ったときの、測った高低差と成果の差が既知点間の閉合差です。

    勘違いしやすい:往復差(観測ごとの点検)と閉合差(路線全体の点検)は別の点検。両方とも許容範囲に入っている必要がある。

  • 後視 BS前視 FS同じ距離なら同じだけずれて消える

    しじゅんせんごさ

    視準線誤差(レベルの点検)

    レベルの視線(視準線)が、本当の水平から少し傾いていることによる誤差。距離に比例して読みがずれます。

    勘違いしやすい:自動レベルでも視準線誤差はある。「自動」は水平を保つ補償装置のことで、誤差がないという意味ではない。

  • すり減り測点数を偶数に→ 打ち消せる

    ひょうしゃくのれいてんごさ

    標尺の零点誤差

    標尺の底(0の目盛)が、すり減りなどで正しい位置からずれていることによる誤差。

    勘違いしやすい:途中で標尺を1本だけ入れ替えると、打ち消しの組み合わせが崩れる。

  • まっすぐ曲がる(気差)地面は丸い(球差)

    きゅうさ

    球差・気差(曲率と屈折)

    地球が丸いことで視線が地面から離れていく影響が球差、空気の層で光が曲がる影響が気差。合わせて両差とも言います。

    勘違いしやすい:晴れた日の地面近くは空気の温度差が大きく、屈折が強くなる。1級水準測量で標尺の下のほうを読まないのはこのため。

  • 両岸で同時に観測川・海

    とかいすいじゅんそくりょう

    渡海(河)水準測量

    川や海をはさんで、ふつうの水準測量でつなげない2点の高さをつなぐ測量。交互法・経緯儀法・俯仰ねじ法があります。

    勘違いしやすい:日中の気温の変化で屈折が変わるので、観測の時間帯も決められている。

  • 標尺補正温度で伸縮正規正標高補正重力・地球の形1・2級水準測量で行う

    ひょうしゃくほせい

    標尺補正・正規正標高補正

    標尺補正は、標尺の目盛の伸び縮み(温度による)を直す計算。正規正標高補正は、地球の形と重力の違いによる高さのずれを直す計算です。

    勘違いしやすい:3・4級では普通行わない。どの級で何の補正が要るかは準則で確かめる。

  • 水準点仮BM構造物の角など動かない所

    かりびーえむ

    仮BM(仮水準点)

    工事の高さの基準として、現場の近くに置く仮の水準点。近くの水準点から高さを運んで決めます。

    勘違いしやすい:重機や車両で仮BMが動いたり壊れたりすると、そこから測った高さが全部ずれる。定期的に検測する。

誤差と計算10語

  • 過失読み間違いなど点検で取り除く系統誤差器械のくせ方法・補正で消す偶然誤差残るばらつき平均で配分平均で消せるのは偶然誤差だけ

    ごさ

    誤差(過失・系統誤差・偶然誤差)

    測った値と本当の値の差。読み間違いなどの過失(誤り)、器械のくせなど一定の向きに出る系統誤差、どうしても残るばらつきの偶然誤差に分けて考えます。

    勘違いしやすい:平均計算で消せるのは偶然誤差だけ。過失や系統誤差は、平均しても残る。

  • いつも同じ方向にずれる平均しても中心に寄らない

    けいとうごさ

    系統誤差

    同じ条件なら同じ向き・同じ大きさで出る誤差。器械の調整不足、標尺の伸び、温度・気圧の影響などです。

    勘違いしやすい:何回測って平均しても系統誤差は減らない。原因に合った打ち消し方をする。

  • 中心のまわりにばらつく平均すると中心に寄る

    ぐうぜんごさ

    偶然誤差

    原因がはっきりせず、プラスにもマイナスにも同じくらいの確率で出る小さな誤差。数を増やして平均すると小さくできます。

    勘違いしやすい:偶然誤差は「ゼロにはできない」。許容範囲は、偶然誤差がそれ以下に収まることを確かめるもの。

  • σばらつきの大きさ(σ)

    ひょうじゅんへんさ

    標準偏差

    観測値のばらつきの大きさを表す数字。小さいほど、そろった(精度の高い)観測です。

    勘違いしやすい:標準偏差が小さくても、系統誤差があれば値そのものはずれている。ばらつき(精度)と正しさ(正確さ)は別。

  • 最確値(平均)条件が違えば重量をつけた平均

    さいかくち

    最確値

    何回か測った値から求める、本当の値に最も近いと考えられる値。同じ条件で測ったなら、ふつうは平均値です。

    勘違いしやすい:最確値は本当の値そのものではない。あくまで「最も確からしい」推定値。

  • 短い路線重い長い路線軽い重量=距離の逆数(水準・準則)

    じゅうりょう

    重量(重み)

    平均計算で、観測ごとの信頼の度合いを表す数字。信頼できる観測ほど重量を大きくします。

    勘違いしやすい:「重さ」ではなく「重み」の意味。距離が長い路線ほど誤差がたまるので、重量は小さくなる。

  • 座標北(X)真北方向角

    ほういかく

    方位角・方向角

    方位角は、真北から時計回りに測った方向の角度。方向角は、平面直角座標のX軸(座標北)から時計回りに測った角度です。

    勘違いしやすい:真北と座標北(X軸の向き)は、座標系の原点から東西に離れるほどずれる。方位角と方向角を混ぜて計算しない。

  • 座標北真北真北方向角原点の子午線上では0

    しんぼくほうこうかく

    真北方向角(子午線収差)

    平面直角座標のX軸の向き(座標北)と、その点での真北の向きとの角度の差。座標系の原点から東西に離れるほど大きくなります。

    勘違いしやすい:原点の子午線上では0だが、それ以外では0ではない。図面の「北」がどちらの北かを確かめる。

  • XY緯距 ΔX=L cosθ経距 ΔY=L sinθ

    ざひょうけいさん

    座標計算(緯距・経距)

    辺の長さと方向角から、次の点の座標を求める計算。X方向の増分を緯距(ΔX=距離×cos方向角)、Y方向の増分を経距(ΔY=距離×sin方向角)と言います。

    勘違いしやすい:平面直角座標ではX(北)がcos、Y(東)がsin。数学の習慣どおりにxにcos・yにsinを当てると、XとYの意味が入れ替わっていることに注意。

  • 原点の子午線(0.9999)平面楕円体離れると1より大

    しゅくしゃくけいすう

    縮尺係数

    楕円体の上の距離を、平面直角座標の平面に写したときに、長さが何倍になるかを表す数字。

    勘違いしやすい:座標から出した距離は、そのまま現地の距離ではない。境界や大きな構造物の設置では差が問題になることがある。

定義は公的機関の公開資料をもとに残土バンク編集部が書いています(各語に出典と確認日)。発注者の仕様書・基準が優先します。誤りに気づいた方は info@zandobank.com へ。