現場用語集 › 施工管理・法令
建設業法(許可・技術者・下請)の用語集(図解)21語
建設業を営むための許可、現場に置く技術者、元請と下請の契約と支払いのルール。建設業法と施行令に沿って。
印刷・社内配布は自由です。出典に「残土バンク https://www.zandobank.com/words/c/kensetsugyo」とお書きください。
許可6語
けんせつぎょうのきょか
建設業の許可(大臣・知事)
建設業を営むために受ける許可。2つ以上の都道府県に営業所を置くなら国土交通大臣、1つの都道府県だけなら都道府県知事の許可で、5年ごとに更新します(建設業法第3条)。
勘違いしやすい:知事許可でも、他県の工事を請け負って施工することはできる。営業所の置き方で区分される。
けいびなけんせつこうじ
軽微な建設工事(500万円未満)
建設業の許可がなくても請け負える小さな工事。工事1件の請負代金が500万円未満(建築一式工事は1,500万円未満、または延べ150㎡未満の木造住宅)の工事です(建設業法施行令第1条の2)。
勘違いしやすい:1つの工事を契約を分けて請け負っても、合計額で判断される(正当な理由がある場合を除く)。
いっぱんけんせつぎょう・とくていけんせつぎょう
一般建設業・特定建設業
発注者から直接請け負った工事で、下請に出す金額の合計が5,000万円以上(建築工事業は8,000万円以上)になる場合に必要なのが特定建設業の許可。それ以外は一般建設業の許可です(建設業法第3条、同施行令第2条)。
勘違いしやすい:金額は「元請が下請に出す総額」で判断する。自分で施工する分は含まない。
けんせつぎょうのにじゅうきゅうぎょうしゅ
建設業の29業種
建設業の許可の区分となる29の工事の種類。土木一式工事・建築一式工事の2つの一式工事と、とび・土工・コンクリート工事、舗装工事、しゅんせつ工事などの27の専門工事があります(建設業法 別表第一)。
勘違いしやすい:土木一式の許可だけで、500万円以上の専門工事(例:舗装工事だけ)を単独で請け負うことはできない。
えいぎょうしょぎじゅつしゃ
営業所技術者
建設業の許可の要件として、営業所ごとに専任で置く技術者。請負契約の締結と履行についての技術上の管理を行います(建設業法第7条)。特定建設業では特定営業所技術者と言います(同法第15条)。
勘違いしやすい:営業所に専任なので、原則として工事現場の主任技術者と兼ねられない(例外の要件あり)。
けんせつぎょうのきょかひょう
建設業の許可票(標識)
建設業者が、店舗と、元請として請け負った工事現場ごとに、公衆の見やすい場所に掲げる標識。許可を受けた業種、一般・特定の別などを書きます(建設業法第40条)。
勘違いしやすい:許可を受けていないのに、許可業者と誤解される表示をしてはならない(同法第40条の2)。
技術者6語
しゅにんぎじゅつしゃ
主任技術者
建設業者が工事を施工するときに、工事現場に置いて、施工の技術上の管理をさせる技術者。元請・下請にかかわらず置きます(建設業法第26条)。
勘違いしやすい:公共工事などで請負代金が4,500万円以上(建築一式は9,000万円以上)なら、原則として現場ごとに専任。
かんりぎじゅつしゃ
監理技術者
発注者から直接請け負った特定建設業者が、下請に出す金額の合計が5,000万円以上(建築工事業は8,000万円以上)の工事で、主任技術者に代えて置く技術者(建設業法第26条)。
勘違いしやすい:専任が必要な工事では、監理技術者資格者証と講習の修了が求められる。
せんにん
専任(技術者の)
主任技術者や監理技術者が、その工事現場だけを担当し、ほかの現場と兼ねないこと。公共性のある施設などの工事で、請負代金が4,500万円以上(建築一式工事は9,000万円以上)なら専任が原則です(建設業法第26条、同施行令第27条)。
勘違いしやすい:兼任の特例は、各現場の職務を適切に果たせることが前提。現場の数が政令の数を超えると使えない(同法第26条第4項)。
かんりぎじゅつしゃほさ
監理技術者補佐
監理技術者の職務を補佐する者を現場ごとに専任で置いた場合に、監理技術者が複数の現場を兼ねられる制度での補佐役。1級の技士補などが要件です(建設業法第26条、同施行令第29条)。
勘違いしやすい:補佐は、補佐する工事の業種の主任技術者の要件も満たしていることが必要。
ぎじゅつけんてい
技術検定(施工管理技士・技士補)
施工技術の向上のため、国土交通大臣が行う検定。第一次検定に合格すると技士補、第二次検定に合格すると施工管理技士(1級・2級)になります(建設業法第27条)。
勘違いしやすい:技士補は単独では主任技術者になれない。1級技士補は監理技術者補佐になれる。
ふたいこうじ
附帯工事・一式工事の専門工事
許可を受けた業種の工事に附帯する別の業種の工事や、一式工事の中の専門工事(500万円以上)を自社で施工するときは、その専門の技術者を置くか、その業種の許可業者に施工させること(建設業法第26条の2)。
勘違いしやすい:技術者を置かずに自社で施工すると違反になる。
契約と下請9語
うけおいけいやくしょ
請負契約書の記載事項
建設工事の請負契約で、書面に書いて署名または記名押印し、互いに交付しなければならない事項。工事内容・請負代金・工期・支払い方法・設計変更や不可抗力のときの扱い・検査と引渡しの時期などです(建設業法第19条)。
勘違いしやすい:契約後に内容を変えたときも、変更の内容を書面にする。
みつもり
見積り(材料費等記載見積書)
建設業者が、工事の種別ごとの材料費・労務費などの内訳と、工程ごとの作業と日数を記載した見積書をつくるよう努めること(建設業法第20条)。
勘違いしやすい:見積書の材料費等は、通常必要な額を著しく下回ってはならない。
ふとうにひくいうけおいだいきんのきんし
不当に低い請負代金の禁止
注文者が取引上の地位を不当に利用して、通常必要な原価に満たない金額で契約することの禁止。建設業者の側も、正当な理由なく原価に満たない金額で契約してはいけません(建設業法第19条の3)。
勘違いしやすい:資材の購入先を不当に指定して買わせることも禁止(同法第19条の4)。
いちじるしくみじかいこうきのきんし
著しく短い工期の禁止
通常必要な期間に比べて著しく短い期間を工期とする請負契約を結んではならない、という決まり。注文者も建設業者も対象です(建設業法第19条の5)。
勘違いしやすい:短すぎる工期は、長時間労働と事故の原因になる。
いっかつしたうけおいのきんし
一括下請負の禁止(丸投げ)
請け負った工事を、どんな方法であっても一括して他人に請け負わせること、また一括して請け負うことの禁止(建設業法第22条)。
勘違いしやすい:元請として施工管理に実質的に関わっていないと、一括下請負とみなされることがある。
したうけおいにんのへんこうせいきゅう
下請負人の変更請求
注文者が、施工について著しく不適当な下請負人がいるときに、その変更を請負人に求めること(建設業法第23条)。
勘違いしやすい:下請を選ぶときに、技術者や許可の有無を確かめておく。
したうけだいきんのしはらい
下請代金の支払(1か月以内)
元請が出来形や完成の支払いを受けたときは、下請に、その出来形に相応する下請代金を、支払いを受けた日から1か月以内で、できる限り短い期間内に支払うこと(建設業法第24条の3)。
勘違いしやすい:特定建設業者が注文者の下請契約では、引渡しの申出の日から50日以内に支払期日を定める(同法第24条の6)。
したうけこうじのかんせいけんさ
下請工事の完成検査(20日以内)
元請は、下請から工事完成の通知を受けたら、その日から20日以内で、できる限り短い期間内に完成を確認する検査を終え、下請の申出があれば直ちに引渡しを受けること(建設業法第24条の4)。
勘違いしやすい:検査を先延ばしにして支払いを遅らせてはいけない。
けんせつこうじふんそうしんさかい
建設工事紛争審査会
建設工事の請負契約に関する紛争を、あっせん・調停・仲裁で解決するために設けられた機関。国土交通省と都道府県に置かれています(建設業法第25条)。
勘違いしやすい:仲裁は、当事者双方の合意(仲裁合意)が必要。
定義は公的機関の公開資料をもとに残土バンク編集部が書いています(各語に出典と確認日)。発注者の仕様書・基準が優先します。誤りに気づいた方は info@zandobank.com へ。
