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公共工事の入札と契約の用語集(図解)23語
公共工事をどう発注し、どんな約束で進めるか。入札の方式と予定価格、総合評価、標準請負契約約款の条件変更・中止・スライド、前払金と支払いまで。
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入札12語
いっぱんきょうそうにゅうさつ
一般競争入札
工事の内容を公告して、資格のある者なら誰でも申し込める入札。国の契約はこれが原則です(会計法第29条の3)。
勘違いしやすい:参加資格の確認書類の不備で、入札が無効になることがある。
しめいきょうそうにゅうさつ
指名競争入札
発注者が、参加する業者をあらかじめ指名して行う入札。競争に加わる者が少数で一般競争にする必要がない場合などに使います(会計法第29条の3)。
勘違いしやすい:指名の基準や理由は、透明性の観点から公表される。
ずいいけいやく
随意契約
競争をせずに、発注者が選んだ相手と結ぶ契約。契約の性質が競争を許さない場合や、緊急で競争できない場合などに限られます(会計法第29条の3)。
勘違いしやすい:随意契約の理由は、説明できるように記録しておく必要がある。
よていかかく
予定価格
発注者が、仕様書や設計書をもとに、取引の実例価格や履行の難しさなどを考えて定める、その工事の上限となる価格。予定価格を超える入札は落札できません(会計法第29条の6、予決令第79条・第80条)。
勘違いしやすい:入札がすべて予定価格を超えると不調になる。その場合は見積りを取るなどして予定価格を見直すことがある。
そうごうひょうからくさつほうしき
総合評価落札方式
価格だけでなく、技術提案や施工能力などの価格以外の要素も評価して、総合的に最も優れた者を落札者とする方式。品確法は、価格と品質が総合的に優れた契約で公共工事の品質を確保するとしています(同法第3条)。
勘違いしやすい:技術提案の内容は、落札後に必ず実施する約束になる。実行できない提案は書かない。
ぎじゅつていあん
技術提案
入札に参加する者が、施工の方法や品質・安全の向上策などについて出す提案。発注者は技術提案を求めるよう努め、適切に審査・評価します(品確法第15条)。
勘違いしやすい:提案どおり確実に実施できないと発注者が認めれば、採用されない。
だんかいてきせんばつほうしき
段階的選抜方式
参加者が多いと見込まれるとき、技術的能力などで一定の水準に達した者をまず選び、その中から落札者を決める方式(品確法第16条)。
勘違いしやすい:新しく参加する者が不当に排除されないよう配慮することになっている。
ぎじゅつていあん・こうしょうほうしき
技術提案・交渉方式
仕様を決めるのが難しい工事で、技術提案を公募して選んだ者と工法や価格を交渉し、仕様を決めてから契約する方式(品確法第18条)。
勘違いしやすい:審査と交渉の過程の概要は公表される。
ぎじゅつてきのうりょくのしんさ
競争参加者の技術的能力の審査
発注者が、入札に参加しようとする者の工事の経験、施工状況の評価、配置予定の技術者の経験や資格などを審査すること(品確法第12条)。
勘違いしやすい:過去の工事成績評定の点数が、ここで効いてくる。
ていにゅうさつかかくちょうさ
低入札価格調査
一番安い入札の価格が、基準を下回って、契約の内容どおりに施工されないおそれがあるときに、発注者がその業者について調べること(予決令第86条)。
勘違いしやすい:調査では、積算の内訳や下請・資材の調達先などの説明を求められる。
さいていせいげんかかく
最低制限価格
地方公共団体が、契約の内容に適合した施工を確保するために設ける下限の価格。これを下回る入札は落札できません(地方自治法施行令第167条の10)。
勘違いしやすい:国の工事には最低制限価格の制度はなく、低入札価格調査で対応する。
にゅうさつ・けいやくのじょうほうのこうひょう
入札・契約の情報の公表
公共工事の発注の見通し、入札者や入札金額、契約の相手方や契約金額などを公表すること(入契法第4条〜第8条)。
勘違いしやすい:公表された過去の入札結果は、自社の積算の確かめにも使える。
契約の約款8語
こうきょうこうじひょうじゅんうけおいけいやくやっかん
公共工事標準請負契約約款
中央建設業審議会が作成し、実施を勧告している、公共工事の請負契約の標準的な条項。発注者と受注者の権利と義務を定めています(建設業法第34条)。
勘違いしやすい:改正されることがある。工事ごとに、どの版の約款かを確かめる。
けいやくのほしょう
契約の保証
受注者が契約を守れなかった場合に備えて、契約の締結と同時に付ける保証。契約保証金の納付、金融機関の保証、履行保証証券、履行保証保険などがあります(約款第4条)。
勘違いしやすい:保証を付けないと契約できない。保険証券などの準備を落札後すぐに進める。
げんばだいりにん
現場代理人
受注者の代わりに工事現場に常駐し、現場の運営や取締りを行う人。請負代金の変更や請求・受領、契約の解除などを除き、契約にもとづく受注者の一切の権限を行使できます(約款第10条)。
勘違いしやすい:発注者との連絡体制が確保されるなどの条件を満たせば、常駐が緩和される場合がある。
じょうけんへんこう
条件変更(約款第18条)
図面と仕様書が一致しない、設計図書に誤りや漏れがある、表示が明確でない、現場の地質や湧水などが設計図書と違う、予期できない特別な状態が生じた、のいずれかを見つけたとき、受注者が監督員に通知して確認を求めること(約款第18条)。
勘違いしやすい:自己判断で施工を変えない。まず通知し、確認と変更の手続きを書面で残す。
こうじのいちじちゅうし
工事の一時中止(約款第20条)
工事用地が確保できない、天災で現場の状態が変わったなど、受注者の責任でない理由で施工できないとき、発注者が工事の全部または一部を一時中止させること(約款第20条)。
勘違いしやすい:中止期間中の現場の維持・管理の内容を、計画書で明確にしておく。
すらいどじょうこう
スライド条項(賃金・物価の変動)
賃金や物価が変動して請負代金が不適当になったとき、請負代金の変更を求められる約款の条項。全体スライドは、契約から12か月を過ぎた後、残りの工事の代金の1.5%を超える変動分について変更します(約款第26条)。
勘違いしやすい:請求の手続きと期限がある。物価の資料を集めて早めに協議する。
ふかこうりょくによるそんがい
不可抗力による損害(約款第30条)
引渡しの前に、天災など発注者・受注者のどちらの責任でもない理由で、工事目的物や仮設物、搬入済みの材料・機械に損害が生じたときの扱い。受注者は直ちに通知し、確認された損害の費用の負担を発注者に求められます(約款第30条)。
勘違いしやすい:受注者が注意義務を怠った分や、保険でまかなわれた分は除かれる。日ごろの記録が確認の根拠になる。
けいやくふてきごうせきにん
契約不適合責任
引き渡した工事目的物が、種類や品質について契約の内容に合っていないとき、受注者が負う責任。発注者は、修補などの履行の追完や、代金の減額などを求められます(約款第45条)。
勘違いしやすい:請求できる期間が約款で決められている。完成図書と品質記録が、合っていたことの証明になる。
お金の支払い3語
まえばらいきん
前払金・中間前払金
工事の着手や途中の資金として、完成前に受け取れる請負代金の一部。保証事業会社の保証を付けて請求し、発注者は請求から14日以内に支払います(約款第35条)。
勘違いしやすい:前払金は、材料費・労務費など、その工事の費用にしか使えない(約款第37条)。
かんせいけんさとだいきんのしはらい
完成検査と代金の支払い(14日・40日)
受注者が工事の完成を通知したら、発注者は14日以内に検査を終えて結果を通知し、検査に合格して受注者が請求したら、40日以内に請負代金を支払います(約款第32条・第33条)。
勘違いしやすい:発注者の都合で検査が遅れた日数は、支払いの期間から差し引かれる。
定義は公的機関の公開資料をもとに残土バンク編集部が書いています(各語に出典と確認日)。発注者の仕様書・基準が優先します。誤りに気づいた方は info@zandobank.com へ。
