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安全衛生の用語集(図解)34語
現場で人を守る決まり。元請と下請の安全の体制、資格と教育、墜落・建設機械・クレーン・掘削・酸欠・熱中症の防止、毎日の安全活動まで。
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安全の体制6語
とくていもとかたじぎょうしゃ
特定元方事業者
建設業などで、仕事の一部を下請(関係請負人)に出している一番上の元請(元方事業者)のこと(労働安全衛生法第15条)。
勘違いしやすい:下請の作業員の安全にも、元請としての責任がある。
とうかつあんぜんえいせいせきにんしゃ
統括安全衛生責任者
元請と下請の作業員が同じ場所で働く現場で、全体の安全衛生を統括管理する人。特定元方事業者が選任します(労働安全衛生法第15条)。
勘違いしやすい:選任したら、元方安全衛生管理者も選任して技術的事項を管理させる。
もとかたあんぜんえいせいかんりしゃ
元方安全衛生管理者
統括安全衛生責任者を選任した建設業の元請が、資格のある人の中から選任し、元請が講ずべき措置のうち技術的な事項を管理させる人(労働安全衛生法第15条の2)。
勘違いしやすい:名前だけの選任にしない。現場に常駐して実務を行う。
あんぜんえいせいせきにんしゃ
安全衛生責任者
統括安全衛生責任者が置かれる現場で、下請(請負人)がそれぞれ選任し、統括安全衛生責任者との連絡などを行わせる人(労働安全衛生法第16条)。
勘違いしやすい:自社の作業員に、元請からの安全の指示を確実に伝える役目。
さぎょうしゅにんしゃ
作業主任者
危険な作業ごとに、免許を受けた人か技能講習を修了した人の中から選任し、作業の指揮などを行わせる人(労働安全衛生法第14条)。
勘違いしやすい:作業主任者は現場にいて直接指揮する。名前を掲示するだけでは足りない。
けいかくのとどけで
計画の届出(30日前)
危険な機械等の設置や、大規模で重大な災害のおそれのある建設工事などを始めるときに、計画を事前に届け出ること(労働安全衛生法第88条)。
勘違いしやすい:届出の対象かどうか(高さや深さなど)を、計画の早い段階で確かめる。
資格と教育6語
めんきょ・ぎのうこうしゅう・とくべつきょういく
免許・技能講習・特別教育
危険な業務につくための資格の段階。重い業務は都道府県労働局長の免許や技能講習の修了が要り(就業制限:労働安全衛生法第61条)、それより軽い業務は事業者が行う特別教育が要ります(同法第59条)。
勘違いしやすい:機械の大きさで必要な資格が変わる。現場に来る機械と作業員の資格を照らし合わせる。
やといいれじきょういく
雇入れ時・作業内容変更時の教育
労働者を雇い入れたときと、作業の内容を変えたときに、その業務の安全衛生について行う教育(労働安全衛生法第59条)。
勘違いしやすい:災害は入場して日の浅い人に多い。初日の教育を省かない。
しょくちょうきょういく
職長教育
新しく職長など、作業中の労働者を直接指導・監督する立場につく人に行う安全衛生教育。作業方法の決定と労働者の配置、指導・監督の方法などを学びます(労働安全衛生法第60条)。
勘違いしやすい:作業主任者はこの教育の対象から除かれている(別の資格で担保)。
しゃりょうけいけんせつきかいのうんてんしかく
車両系建設機械の運転資格(3t)
バックホウ・ブルドーザなどの車両系建設機械を運転する資格。機体重量3t以上は技能講習の修了、3t未満は特別教育が要ります(労働安全衛生法施行令第20条・安衛則第36条)。
勘違いしやすい:ミニバックホウでも特別教育は必要。無資格運転は事業者も罰せられる。
いどうしきくれーんのうんてんしかく
移動式クレーンの運転資格
つり上げ荷重5t以上の移動式クレーンは移動式クレーン運転士免許、1t以上5t未満は小型移動式クレーン運転技能講習、1t未満は特別教育が要ります(クレーン等安全規則第67条・第68条)。
勘違いしやすい:クレーン機能付きのバックホウで荷をつるときも、つり上げ荷重に応じた資格が要る。
たまかけ
玉掛け
クレーンのフックに、ワイヤロープなどで荷を掛けたり外したりする作業。つり上げ荷重1t以上のクレーンでは玉掛け技能講習の修了、1t未満では特別教育が要ります(クレーン等安全規則第221条・第222条)。
勘違いしやすい:つり荷の下には絶対に入らない。合図者を決めて、合図を統一する。
墜落・落下4語
たかさにめーとるいじょうのさぎょう
高さ2m以上の作業(作業床・囲い)
高さ2m以上で墜落のおそれがある場所では、足場などで作業床を設け、作業床の端や開口部には囲い・手すり・覆いを設けます(労働安全衛生規則第518条・第519条)。
勘違いしやすい:「2m」は墜落の規制の基準。1.9mでも落ちれば大けがになる。
ついらくせいしようきぐ
墜落制止用器具(フルハーネス)
墜落したときに体を止めるための器具。体全体を支えるフルハーネス型と、胴ベルト型があります。法令では要求性能墜落制止用器具と言います。
勘違いしやすい:フックを掛けていなければ意味がない。移動中も外さない二丁掛けなどを使う。
あくてんこうじのさぎょうちゅうし
悪天候時の作業中止
高さ2m以上の箇所での作業は、強風・大雨・大雪などの悪天候で危険が予想されるときは行わせてはならない、という決まり(労働安全衛生規則第522条)。
勘違いしやすい:中止後の再開前には、足場や手すりなどを点検する。
らっか・ひらいのぼうし
落下・飛来の防止と保護帽
物が落ちたり飛んできたりして人に当たらないよう、防網を設ける・立入区域を決める・保護具を使わせるなどの措置をとること(労働安全衛生規則第537条〜第539条)。
勘違いしやすい:工具や資材の上下の受け渡しは、つり綱やつり袋を使う。投げ渡ししない。
建設機械・クレーン8語
しゃりょうけいけんせつきかいのさぎょうけいかく
車両系建設機械の作業計画
車両系建設機械を使う前に、地形や地質の調査をもとに定める計画。使う機械の種類と能力、運行経路、作業の方法を示します(労働安全衛生規則第155条)。
勘違いしやすい:計画と違う場所や方法で使わない。変えるときは計画を直して周知し直す。
けんせつきかいのてんとう・てんらくぼうし
建設機械の転倒・転落防止
車両系建設機械が倒れたり落ちたりしないように、運行経路の路肩の崩壊や地盤の不同沈下を防ぎ、必要な幅を保つこと(労働安全衛生規則第157条)。
勘違いしやすい:バックホウの転倒は、法肩や軟らかい地盤の上で起きやすい。敷鉄板で地盤を補強する。
せっしょくぼうし
接触防止・立入禁止(建設機械)
運転中の建設機械に接触する危険がある範囲に、作業員を立ち入らせないこと。誘導者を置いて誘導させる場合を除きます(労働安全衛生規則第158条)。
勘違いしやすい:重機と人の接触は、バックで動くときと旋回のときに多い。
ゆうどうしゃ・あいず
誘導者・合図
建設機械やクレーンの運転で、誘導する人を置くときや合図をする人を決めるときは、一定の合図を定め、運転者はその合図に従うこと(労働安全衛生規則第159条、クレーン等安全規則第25条・第71条)。
勘違いしやすい:合図者を一人に決める。複数の人が合図すると事故になる。
しゅたるようといがいのしようきんし
主たる用途以外の使用禁止(バックホウのつり作業)
パワーショベル(バックホウ)で荷をつり上げるなど、車両系建設機械を本来の用途以外に使うことは原則禁止です(労働安全衛生規則第164条)。
勘違いしやすい:バケットの歯にワイヤを引っかけてつるのは厳禁。
ていかくかじゅう
定格荷重・過負荷の制限
クレーンが、ジブの長さや角度に応じて安全につれる最大の荷重から、フックなどのつり具の重さを引いたもの。定格荷重を超えてつってはいけません(クレーン等安全規則第69条)。
勘違いしやすい:ジブを伸ばしたり倒したりするほど、つれる重さは小さくなる。
あうとりがー
アウトリガーの張り出し
移動式クレーンが倒れないように、車体から横に張り出して地面で支える脚(アウトリガー)。作業のときは原則として最大限に張り出します(クレーン等安全規則第70条の5)。
勘違いしやすい:脚の下の地盤が沈むと転倒する。敷板や敷鉄板で支える。
かくうせんじこぼうし
架空線等上空施設の事故防止
電線や通信線など、上空を通る線や施設に、クレーンやバックホウのアームが接触・切断しないようにする対策。
勘違いしやすい:電線に近づくだけで感電することがある。防護カバー・高さ制限の表示・監視人を置く。
掘削・酸欠・熱中症5語
くっさくまえのちょうさ
掘削前の調査(地山・埋設物)
地山を掘る前に、形状・地質・地層、き裂・湧水、埋設物、高温のガスなどを調べ、それに合った掘削の時期と順序を決めること(労働安全衛生規則第355条)。
勘違いしやすい:地山の掘削(掘削面の高さ2m以上)には、地山の掘削作業主任者を選任する。
てぼりのくっさくめんのこうばい
手掘りの掘削面の勾配
機械を使わない手掘りで地山を掘るときの、掘削面の勾配の上限。岩盤や堅い粘土なら高さ5m未満で90度・5m以上で75度、その他の地山なら2m未満で90度・2m以上5m未満で75度・5m以上で60度です(労働安全衛生規則第356条)。
勘違いしやすい:機械掘削でも崩壊の危険は同じ。勾配がとれなければ土留めを設ける。
ちかまいせつぶつのちょうさ
地下埋設物の調査
水道・ガス・電気・通信などの地下の管やケーブルの位置と深さを、工事の前に調べること。
勘違いしやすい:図面の位置と実際は違うことがある。近くは試掘や手掘りで確かめる。
さんそけつぼう
酸素欠乏(18%未満)
空気中の酸素の濃度が18%未満の状態。硫化水素の濃度が10ppmを超える状態と合わせて「酸素欠乏等」と言います(酸素欠乏症等防止規則第2条)。
勘違いしやすい:一呼吸で倒れることがある。助けに入った人が二次災害にあうことが多い。換気と測定、救出の準備をしてから入る。
ねっちゅうしょうたいさく
熱中症対策(報告体制と手順)
熱中症のおそれのある作業で、事業者があらかじめ整える対策。熱中症の症状がある人やその疑いのある人を見つけたときに報告させる体制と、作業からの離脱・体の冷却・医師の診察などの手順を決めて、作業員に知らせます(労働安全衛生規則第612条の2)。
勘違いしやすい:「大丈夫」と言う人ほど危ない。周りが気づいて報告できる体制にする。
毎日の安全活動5語
きけんよち
危険予知(KY)活動
作業の前に、その日の作業や場所にひそむ危険をみんなで話し合って見つけ、対策と行動目標を決める活動。訓練として行うものを危険予知訓練(KYT)と言います。
勘違いしやすい:毎日同じ内容の書き写しでは意味がない。その日の作業の変化に合わせる。
ひやり・はっと
ヒヤリ・ハット
けがには至らなかったが、もう少しで事故になるところだった、という出来事。それを集めて災害の防止に役立てる活動も指します。
勘違いしやすい:手順どおりにしなかった例でも、手順書に無理がないかを見直すきっかけにする。
あんぜんじゅんし
安全巡視
工事の期間中、工事区域とその周りを見回って、危険な状態や行動がないかを確かめ、安全を確保すること。
勘違いしやすい:見つけた不安全な状態は、その場で直させる。記録だけで終わらせない。
ていきあんぜんけんしゅう
定期安全研修・訓練(月半日以上)
工事の着手後、作業員全員の参加で、月あたり半日以上の時間を割り当てて行う安全の研修・訓練(共通仕様書)。
勘違いしやすい:全員参加が難しいときは、複数回に分けて行う。
こうしゅうさいがいぼうし
公衆災害防止(建設工事公衆災害防止対策要綱)
工事が原因で、通行人や近隣の住民など工事関係者以外の人に被害を与えないようにすること。国の「建設工事公衆災害防止対策要綱」に対策が定められています。
勘違いしやすい:飛来物・落下物・重機の接触・交通事故など、現場の外への影響を常に考える。
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