測量の計算(基礎数学)の用語集(図解)|20語 | 残土バンク
残土バンクロゴ

現場用語集 › 測量

測量の計算(基礎数学)の用語集(図解)20語

角度の単位、三角関数、三角形の解き方、座標と面積、誤差の伝わり方、閉合差の配分。測量の計算で毎回使う道具。

印刷・社内配布は自由です。出典に「残土バンク https://www.zandobank.com/words/c/sokuryo-keisan」とお書きください。

角度と単位4語

  • 35°12′30″= 35 + 12/60 + 30/3600= 35.2083°1° = 60′、1′ = 60″

    どふんびょう

    度分秒(60進法)

    角度を、1度=60分、1分=60秒に分けて表す方法。「35°12′30″」のように書きます。

    勘違いしやすい:35°12′30″ を 35.1230° としない。分は60で、秒は3600で割って足す(35 + 12/60 + 30/3600)。

  • 半径 r弧 r1 rad180° = π rad

    らじあん

    ラジアン(弧度法)

    半径と同じ長さの弧に対する中心角を1ラジアンとする角度の単位。1周は2πラジアン(360°)、180°=πラジアンです。

    勘違いしやすい:電卓の角度モード(DEG/RAD)の取り違えに注意。sin・cosの値がまったく違う数になる。

  • 距離 100mずれずれ ≒ 距離 × 角″ ÷ 206265100m先で10″ → 約4.8mm

    ろーびょう

    ρ″(ロー秒)=206265″

    1ラジアンを秒で表した数。180°×3600÷π = 約206265″ です。

    勘違いしやすい:角度が小さいときだけ使える近似(sin θ ≒ θ)。大きな角度には使わない。

  • %:水平100に高低差いくつ11.5(1割5分)‰は水平1000に対する高低差

    こうばいのあらわしかた

    勾配の表し方(%・‰・割)

    傾きの表し方。%は水平100に対する高低差、‰(パーミル)は水平1000に対する高低差。法面の「割」は高さ1に対する水平の長さです。

    勘違いしやすい:「割」だけは向きが逆(高さが分母でなく、高さ1に対する水平)。1割5分の法面を15%の勾配と読まない。

三角形と座標6語

  • θ斜辺隣辺対辺sin=対辺/斜辺cos=隣辺/斜辺

    さんかくかんすう

    三角関数(sin・cos・tan)

    直角三角形の角度と辺の比の関係。sin=対辺÷斜辺、cos=隣辺÷斜辺、tan=対辺÷隣辺です。

    勘違いしやすい:鉛直角が「天頂から測った角(天頂角)」か「水平から測った角(高度角)」かで、sinとcosが入れ替わる。

  • ΔYΔX距離距離=√(ΔX²+ΔY²)

    さんへいほうのていり

    三平方の定理

    直角三角形で、斜辺の2乗は他の2辺の2乗の和に等しいという定理(a²+b²=c²)。

    勘違いしやすい:平面直角座標で求めた距離は「平面上の距離」。地表の距離とは縮尺係数や高さの分だけ違う。

  • ABCabca/sinA = b/sinB = c/sinC

    せいげんていり

    正弦定理

    三角形の各辺の長さと、その向かいの角のsinの比が等しいという定理(a/sinA=b/sinB=c/sinC)。

    勘違いしやすい:角が非常に小さい(細長い)三角形では、角度のわずかな誤差で辺の長さが大きく変わる。

  • Cabc = ?c² = a² + b² − 2ab·cosC

    よげんていり

    余弦定理

    三角形の2辺とその間の角から、残りの1辺を求める定理(c²=a²+b²−2ab·cosC)。

    勘違いしやすい:間の角が90°なら三平方の定理と同じ形になる。角の取り違え(間の角でない角を使う)に注意。

  • 北(X)緯距経距緯距=L·cosα 経距=L·sinα

    いきょ・けいきょ

    緯距・経距(座標の差)

    測線の長さを、南北方向(X)と東西方向(Y)に分けた長さ。緯距=距離×cos(方向角)、経距=距離×sin(方向角)です。

    勘違いしやすい:測量の平面直角座標では北がX、東がY。数学の座標(横がx)と逆なので、sinとcosを取り違えない。

  • A(X₁,Y₁)B(X₂,Y₂)距離・方向角符号で象限を決める

    ぎゃくけいさん

    逆計算(座標から距離と方向角)

    2点の座標から、2点間の距離と方向角を求める計算。距離=√(ΔX²+ΔY²)、方向角=tan⁻¹(ΔY/ΔX) です。

    勘違いしやすい:tan⁻¹ だけでは向き(どの象限か)が決まらない。ΔXとΔYの符号を見て、0〜360°のどこかを決める。

面積4語

  • 12342S = Σ Xᵢ(Yᵢ₊₁ − Yᵢ₋₁)点は順番どおりに並べる

    ざひょうほう

    座標法(面積)

    土地の角の点(境界点)の座標から面積を計算する方法。各点のXに「次の点のY − 前の点のY」を掛けて合計し、その半分が面積です。

    勘違いしやすい:点を順番どおり(時計回りか反時計回り)に並べないと正しい値にならない。結果が負なら回る向きが逆なだけで、絶対値をとる。

  • abcs=(a+b+c)/2S=√(s(s−a)(s−b)(s−c))

    へろんのこうしき

    ヘロンの公式

    三角形の3辺の長さから面積を求める公式。s=(a+b+c)÷2 として、面積=√(s(s−a)(s−b)(s−c)) です。

    勘違いしやすい:細長い三角形では、辺の長さの小さな誤差で面積が大きく変わる。

  • 底辺 × 高さ ÷ 2 の合計

    さんしゃほう

    三斜法

    土地をいくつかの三角形に分け、それぞれ「底辺×高さ÷2」で面積を出して合計する方法。

    勘違いしやすい:図面から長さを読むため、図の縮尺や紙の伸び縮みの誤差が入る。今の用地測量は座標法が原則。

  • 1a10m×10m1ha100m×100m=10,000㎡

    めんせきのたんい

    面積の単位(㎡・a・ha)

    1a(アール)=100㎡、1ha(ヘクタール)=100a=10,000㎡、1k㎡=100haです。

    勘違いしやすい:1haは100m×100m。「1ha=1000㎡」と一桁間違えやすい。

誤差と配分6語

  • 3mm4mm5mm√(3²+4²)= 5mm7mmではない

    ごさでんぱのほうそく

    誤差伝播の法則

    測った値を足し引きや掛け算で組み合わせたとき、それぞれの誤差が結果にどう伝わるかの法則。誤差が互いに関係なければ、和や差の標準偏差は「各標準偏差の2乗の和の平方根」になります。

    勘違いしやすい:誤差を単純に足し算しない(3mmと4mmの合成は7mmではなく5mm)。偶然誤差にだけ使える考え方。

  • 1回4回16回誤差 ∝ 1/√n1/4

    へいきんちのひょうじゅんへんさ

    平均値の標準偏差(最確値の精度)

    同じ量を同じ精度で n 回測って平均したとき、その平均値の標準偏差は、1回の測定の標準偏差の 1/√n になります。

    勘違いしやすい:回数を増やしても、偶然誤差しか小さくならない。器械の狂いなどの系統誤差は、何回測っても残る。

  • 平均残差の合計は 0 になる測定値 − 最確値

    ざんさ

    残差

    1つ1つの測定値と、最確値(平均値など)との差。本当の値は分からないので、誤差の代わりに残差を使って精度を計算します。

    勘違いしやすい:残差を全部足すと(単純平均のときは)0になる。0にならなければ計算の間違い。

  • 閉合差路線長 L閉合差 ÷ L = 1/○○

    へいごうひ

    閉合比

    多角測量で、計算した位置の閉合差(ずれの長さ)を、路線の全長で割った比。「1/5000」のように分子を1にして表します。

    勘違いしやすい:閉合差は X方向と Y方向のずれを三平方の定理で合わせた長さ。片方だけで計算しない。

  • 長い測線ほど多く補正測線の長さに比例

    こんぱすほうそく

    コンパス法則

    多角測量の閉合差を、各測線の長さに比例して割り振る方法。角度と距離の精度が同じくらいのときに使います。

    勘違いしやすい:トランシット法則と取り違えない。コンパス法則は「測線の長さ」、トランシット法則は「緯距・経距の大きさ」に比例。

  • 南北と東西で別々に配る緯距・経距の大きさに比例

    とらんしっとほうそく

    トランシット法則

    多角測量の閉合差を、各測線の緯距・経距の大きさ(絶対値)に比例して割り振る方法。角度の精度が距離の精度より高いときに使います。

    勘違いしやすい:南北・東西それぞれ別の割合で配るので、測線の方向が変わることがある。

定義は公的機関の公開資料をもとに残土バンク編集部が書いています(各語に出典と確認日)。発注者の仕様書・基準が優先します。誤りに気づいた方は info@zandobank.com へ。