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水準測量の観測と計算の用語(図解)24語

水準測量を準則の数字で一歩深く。水準路線と既知点、レベルの級と標尺改正数、標尺の読み順と偶数の測点、渡海水準の交互法・経緯儀法・俯仰ねじ法、再測・検測と単位水準環、平均計算の重量。

この分野の目次(24語を一覧で)

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計画と機器6語

  • 既知点既知点直接結べない区間は渡海水準で

    すいじゅんろせん

    水準路線

    2点以上の既知点を結合する水準測量の路線。直接結べない路線は、渡海(河)水準測量でつなぎます(準則第49条)。

    勘違いしやすい:新設の水準路線で囲まれ、内部に路線のない環を単位水準環という。

  • 区分既知点(主なもの)路線長1級一等水準点150km2級一〜二等水準点150km3級一〜三等水準点50km4級・簡易一〜三等水準点50km

    きちてんのしゅるいとろせんちょう

    既知点の種類と路線長(水準)

    水準測量の級ごとに使える既知点と、既知点間の路線長。1級は一等水準点・1級水準点を使い路線長150km以下、3級以下は50km以下が標準です(準則第48条)。

    勘違いしやすい:上の級の測量に、下の級の水準点を既知点として使うことはできない。

  • レベル読定単位許容範囲1級0.01mm0.3mm2級0.1mm0.3mm3級1mm3mm1・2級水準はおおむね10日ごとに点検

    れべるのきゅう

    レベルの級と視準線の点検

    レベルは1級〜3級に分かれ、1級は1〜4級水準測量、2級は2〜4級、3級は3〜4級と簡易水準測量に使います。視準線の点検の読定単位は1級0.01mm、2級0.1mm、3級1mmです(準則第62条・第63条)。

    勘違いしやすい:1級・2級水準測量では、観測期間中もおおむね10日ごとに点検調整する。

  • 気温20度で50μm/m以下2本の差 30μm/m以下1級標尺

    ひょうしゃくかいせいすう

    標尺改正数

    標尺の目盛の長さの誤差を表す数で、1mあたりのずれ(μm/m)で示します。1級水準測量では、気温20度で50μm/m以下、2本の標尺の差が30μm/m以下の1級標尺を使います(準則第62条)。

    勘違いしやすい:2級水準測量の標尺補正は、水準点間の高低差が70m以上のときに行う(第67条)。

  • IC番号を読み取って照合

    あいしーたぐ

    ICタグ(永久標識)

    永久標識に取り付ける、固有番号などを記録した小さな電子タグ。必要に応じて取り付けられます(準則第59条)。

    勘違いしやすい:4級水準点と簡易水準点には、永久標識の代わりに標杭を使ってよい。

  • 1セット目2セット目採用値再初期化して点検水平の較差 100mm以内

    たんてんかんそくほう

    単点観測法

    ネットワーク型RTK法で、1点だけで観測点の座標を求める方法。永久標識を設けた水準点の座標を求めるのに使います(準則第59条)。

    勘違いしやすい:水準点の座標は0.1m位まで記入する。高さの成果ではない。

直接水準の観測7語

  • 1234後視前視

    ひょうしゃくのどくていほうほう

    標尺の読定方法(読む順序)

    水準測量で標尺を読む順序。1級水準測量で気泡管レベル・自動レベルを使うときは、後視小目盛→前視小目盛→前視大目盛→後視大目盛の順に読みます(準則第64条)。

    勘違いしやすい:観測は1視準1読定。読み順を守ることで、時間とともに変わる誤差を打ち消す。

  • ABAB測点数は偶数(零点誤差が消える)

    ひょうしゃくのこうかんとぐうすうのそくてんすう

    標尺の交換と偶数の測点数

    標尺は2本1組とし、往路と復路で標尺を入れ替え、測点の数を偶数にすること(準則第64条)。

    勘違いしやすい:測点数が奇数だと、零点誤差が残る。

  • 等しく等しく1級50m・2級60m・3〜4級70m・簡易80m

    しじゅんきょりのじょうげん

    視準距離の上限と等距離

    レベルから標尺までの距離の上限。1級50m、2級60m、3級・4級70m、簡易80mで、後視と前視の視準距離は等しくします(準則第64条)。

    勘違いしやすい:視準距離を等しくしないと、視準線誤差や球差・気差が打ち消されない。

  • 下方20cmは読まないかげろう

    ひょうしゃくのかほうにじゅっせんち

    標尺の下方20cmの読定禁止(1級)

    1級水準測量では、標尺の下から20cm以下の目盛は読まない決まり(準則第64条)。

    勘違いしやすい:地面近くは空気の屈折(かげろう)の影響が大きい。

  • 開始時固定点に着いた時終了時1度単位・標尺補正に使う

    きおんのそくてい

    気温の測定(1級水準)

    1級水準測量で、観測の開始時・終了時・固定点に着いたときごとに、気温を1度単位で測ること(準則第64条)。

    勘違いしやすい:標尺改正数は気温20度の値なので、実際の気温との差を補正する。

  • 固定点ここで終える

    いちにちのかんそくはすいじゅんてんでおえる

    1日の観測は水準点で終える

    1日の観測は、水準点で終わるのが原則という決まり(準則第64条)。

    勘違いしやすい:やむを得ず固定点で終えるときは、再開時に固定点に異常がないか点検できる方法で行う。

  • 24時間以上

    えいきゅうひょうしきのせっちごにじゅうよじかん

    永久標識の設置後24時間

    新設した水準点の観測は、永久標識を設置してから24時間以上たってから行う決まり(準則第64条)。

    勘違いしやすい:設置してすぐに観測すると、標識の沈下などで成果が狂うおそれがある。

渡海(河)水準4語

  • 1級約300m・2〜4級約450mまで

    こうごほう

    交互法(渡海水準)

    レベルを両岸に交互に据えて、自岸と対岸の標尺を読む渡海水準測量の方法。観測距離は1級で約300m、2〜4級で約450mまでです(準則第50条)。

    勘違いしやすい:自動レベルを使えるのは交互法だけ。

  • 両岸で同時に・約1kmまで

    けいいぎほう

    経緯儀法(渡海水準)

    両岸にTSやセオドライトを据えて、同時に鉛直角を観測して高低差を求める渡海水準測量の方法。観測距離は約1kmまでです(準則第50条・第64条)。

    勘違いしやすい:高度定数の較差の許容範囲は5秒(2〜4級は7秒)。

  • 約2kmまで

    ふぎょうねじほう

    俯仰ねじ法(渡海水準)

    俯仰ねじのある1級レベルで、対岸の目標板の上段と下段を視準したときのねじの目盛から高低差を求める渡海水準測量の方法。観測距離は約2kmまでです(準則第50条・第64条)。

    勘違いしやすい:観測は、観測地点の南中時の前3時間から後4時間の間に行う。

  • 前3時間南中後4時間セット数 交互法60√S・ほか80√S

    とかいすいじゅんのかんそくじかんたい

    渡海水準の観測時間帯とセット数

    渡海(河)水準測量は、観測地点の南中時の前3時間・後4時間の間に観測し、セット数は交互法で60√S、経緯儀法と俯仰ねじ法で80√S(Sはkm)とします(準則第64条)。

    勘違いしやすい:端数は切り上げ、偶数セットにして、1日に満たないときは1日に切り上げる。

点検と計算7語

  • 級往復の較差の許容範囲1級2.5mm√S2級5mm√S3級10mm√S4級20mm√SSは片道の観測距離(km)

    さいそく

    再測(水準測量)

    往復観測値の較差が許容範囲を超えたとき、その区間を測り直すこと。許容範囲は1級2.5mm√S、2級5mm√S、3級10mm√S、4級20mm√Sです(準則第65条)。

    勘違いしやすい:1級・2級の再測では、同じ方向の観測値どうしを採用しない。

  • 片道で検測前回との較差 1級2.5mm√S成果との較差 15mm√S

    けんそく

    検測

    1級・2級水準測量で、既知点と隣の既設点との間を測って、既知点が動いていないかを確かめること。片道観測が原則です(準則第66条)。

    勘違いしやすい:測量成果の高低差との較差は15mm√S以内。超えたら既知点の変動を疑う。

  • 環①環②環閉合差 1級2mm√S〜簡易40mm√S

    たんいすいじゅんかん

    単位水準環

    新設の水準路線でできた環のうち、内部に水準路線のないもの。点検計算では、すべての単位水準環の環閉合差を計算します(準則第69条)。

    勘違いしやすい:すべての単位水準環は、路線の一部を点検路線と重ねる。

  • 短い路線重み大長い路線重み小重量 = 1 ÷ 距離

    すいじゅんそくりょうのへいきんけいさん

    水準測量の平均計算と重量

    直接水準測量の平均計算は、距離の逆数を重量として、観測方程式か条件方程式で行います(準則第70条)。

    勘違いしやすい:長い路線ほど誤差がたまるので、重みを小さくする。

  • 級単位重量当たりの標準偏差1級2mm2級5mm3級10mm4級20mm簡易40mm

    たんいじゅうりょうあたりのかんそくのひょうじゅんへんさ

    単位重量当たりの観測の標準偏差

    平均計算の結果から求める、重量1の観測の精度。水準測量では1級2mm、2級5mm、3級10mm、4級20mm、簡易40mmが許容範囲です(準則第70条)。

    勘違いしやすい:平均計算に使うプログラムは、計算結果が正しいと確認されたものにする。

  • 基準日沈下

    へんどうほせいけいさん

    変動補正計算

    地盤沈下調査のための水準測量で、基準日を決めて、観測の時期の違いによる高さの変動を補正する計算(準則第67条)。

    勘違いしやすい:地盤沈下調査以外の水準測量では行わない。

  • 実測の重力 g正標高補正正規正標高補正(楕円補正)

    せいひょうこうほせい

    正標高補正(実測重力)

    実際に測った重力の値を使って行う標高の補正。1級水準測量では、正規正標高補正(楕円補正)の代わりに使えます(準則第67条)。

    勘違いしやすい:正規正標高補正は理論的な重力(楕円体)による補正で、実測の重力ではない。

定義は公的機関の公開資料をもとに残土バンク編集部が書いています(各語に出典と確認日)。発注者の仕様書・基準が優先します。誤りに気づいた方は info@zandobank.com へ。