河川・海岸の用語集(図解)|41語 | 残土バンク
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河川・海岸の用語集(図解)41語

川と海の工事の言葉。河川区域と許可、堤防の高さと幅、護岸・根固め・水制、樋門や堰、海岸の離岸堤や消波ブロックまで。

印刷・社内配布は自由です。出典に「残土バンク https://www.zandobank.com/words/c/kasen-kaigan」とお書きください。

川と法律8語

  • 河川区域(堤防の敷地+川)使う・つくる・掘るには許可

    かせんくいき

    河川区域

    河川法で管理される川の範囲。いつも水が流れている土地、堤防などの河川管理施設の敷地、それと一体で管理が必要と河川管理者が指定した堤外の土地からなります(河川法第6条)。

    勘違いしやすい:堤防の上や河川敷も河川区域。ちょっとした資材置き場でも無許可は違反になる。

  • 河川区域保全区域50m以内堤内側の土地でも許可が要る

    かせんほぜんくいき

    河川保全区域

    河岸や堤防などを守るため、河川区域に隣り合う土地に河川管理者が指定する区域。原則として河川区域の境界から50mを超えない範囲です(河川法第54条)。

    勘違いしやすい:川の外側の宅地や畑でも区域に入ることがある。工事の前に区域図を確かめる。

  • ダム堰水門堤防護岸床止め河川管理施設(河川法 第3条)構造は河川管理施設等構造令で決まる

    かせんかんりしせつ

    河川管理施設

    河川法でいう、ダム・堰・水門・堤防・護岸・床止め・樹林帯など、川の水による利益を増やしたり、被害を減らしたりする施設(河川法第3条)。

    勘違いしやすい:施設に近づく工事では、管理者との協議と許可の範囲を守る。

  • 占用許可第24条工作物許可第26条掘削・盛土許可第27条仮設の足場・仮橋も対象

    かせんほうのきょか

    河川法の許可(占用・工作物・掘削)

    河川区域で、土地を使う(占用:第24条)、工作物をつくる・壊す(第26条)、土地を掘る・盛る・竹木を植える・切る(第27条)ときに、河川管理者から受ける許可。

    勘違いしやすい:許可の条件(期間・出水期の撤去など)を守る。条件違反は取り消しや原状回復の対象になる。

  • HWL洪水時堤防の高さ=HWL+余裕高

    けいかくこうすいい

    計画高水位(HWL)

    河川整備の基本方針にもとづき、計画で想定する洪水の流量(計画高水流量)と川の断面から、河川管理者が定めた洪水時の水位(河川管理施設等構造令第2条)。

    勘違いしやすい:HWLは「平常時の水位」ではない。仮設物の高さを決めるときは、どの水位を基準にするか確かめる。

  • 計画高水流量 Q(㎥/s)余裕高・天端幅はQで決まる

    けいかくこうすいりゅうりょう

    計画高水流量

    過去の洪水や流域の状況などを考えて、河川管理者が定めた、計画で流せるようにする洪水の流量(㎥/s)(河川管理施設等構造令第2条)。

    勘違いしやすい:流量の単位は1秒あたりの立方メートル。「トン」ではない。

  • 123456789101112出水期(例)※川ごとに違う河川内の仮設物は撤去

    しゅっすいき

    出水期

    大雨や台風で川の水が増えやすい時期として、河川管理者が定める期間。期間は川や地域によって違います。

    勘違いしやすい:出水期に河川内に資材を置いたままにしない。流されると下流の橋などを壊す。

  • 堤内地堤外地「外」が川側

    ていがいち・ていないち

    堤外地・堤内地

    堤防をはさんで、川の水が流れる側が堤外地、人が住んで守られている側が堤内地です。

    勘違いしやすい:「外」が川側、「内」が住宅側。言葉の感覚と逆なので取り違えやすい。

堤防8語

  • 堤防(盛土)川

    ていぼう

    堤防

    洪水があふれないように、川に沿って土を盛ってつくる土手。原則として盛土でつくります(河川管理施設等構造令第19条)。

    勘違いしやすい:堤防の中に穴を掘ったり、構造物を入れたりすると、そこから水が漏れて壊れる原因になる。

  • 余裕高Q 200未満 0.6m … 10,000以上 2m

    よゆうだか

    余裕高

    堤防の高さを決めるときに、計画高水位に加える高さ。計画高水流量が200㎥/s未満なら0.6m、10,000㎥/s以上なら2mなど、流量に応じて決まります(河川管理施設等構造令第20条)。

    勘違いしやすい:余裕高は波や流木などへの備え。「計画高水位まで水が来ても安全」という意味ではない。

  • 天端幅500未満 3m … 10,000以上 7m

    ていぼうのてんばはば

    堤防の天端幅

    堤防の一番上の平らな部分の幅。計画高水流量が500㎥/s未満で3m以上、10,000㎥/s以上で7m以上など、流量に応じて決まります(河川管理施設等構造令第21条)。

    勘違いしやすい:天端に重機を入れるときは、堤防を傷めない養生をし、許可の条件を確かめる。

  • 2150%以下 = 1:2(2割)芝で覆う

    ていぼうののりこうばい

    堤防の法勾配(50%以下)

    盛土の堤防の法面の傾き。護岸で守る部分などを除き、50%以下(1:2より緩い)にします。法面は芝などで覆います(河川管理施設等構造令第22条)。

    勘違いしやすい:%の勾配と「割」を取り違えない。50%は「5割」ではなく「2割」。

  • 裏法表法(川裏)(川表)川

    おもてのり・うらのり

    表法・裏法(川表・川裏)

    堤防の川側の法面を表法(川表)、住宅地側の法面を裏法(川裏)と言います。

    勘違いしやすい:図面の「表」「裏」は川を基準にしている。現場で向きを確かめてから作業する。

  • 一層 30cm以下構造物まわり 20cm以下中断時は4%の横断勾配

    ちくてい

    築堤(堤防の盛土)

    堤防を新しくつくったり、大きくしたりする盛土の工事。

    勘違いしやすい:樋管などの構造物があるときは、片側だけに土圧がかからないように盛る。

  • 上をまちとして使える

    こうきかくていぼう

    高規格堤防(スーパー堤防)

    計画を超える洪水で水があふれても壊れにくいよう、堤防の住宅地側を非常に広く緩やかにした堤防。上の土地は、まちとして使えます。

    勘違いしやすい:高規格堤防特別区域の中では、建物の基礎など一部の行為は許可の扱いが違う(河川法)。

  • 管理用通路(天端)

    かんりようつうろ

    管理用通路

    河川を見回り、点検や水防活動をするために、堤防に設ける通路(河川管理施設等構造令第27条)。多くは天端にあります。

    勘違いしやすい:一般の道路ではないことが多い。工事車両の通行は許可の範囲で。

護岸・根固め・水制11語

  • 法覆工基礎根固め

    ごがん

    護岸

    流れる水の力から、堤防や川岸を守るために、法面を覆う構造物(河川管理施設等構造令第25条)。

    勘違いしやすい:護岸の足元が洗われる(洗掘)と、上の護岸ごと崩れる。基礎と根固めが大事。

  • 法覆工

    のりおおいこう

    法覆工

    護岸のうち、堤防や川岸の法面を直接覆う部分。コンクリートブロック・石積・かごマット・コンクリートなどでつくります。

    勘違いしやすい:裏の土が吸い出されないよう、吸出し防止材を敷く。

  • 根固めブロック

    ねがため

    根固め(根固めブロック)

    護岸の前の川底にコンクリートブロックや石を置いて、流れで川底が掘られる(洗掘)のを防ぎ、護岸の足元を守るもの。

    勘違いしやすい:ブロックの重さと並べ方が設計どおりでないと、洪水で流される。

  • 表面に大きな石

    すていし

    捨石

    水の中に石を投げ入れて積み、基礎や根固めにすること。

    勘違いしやすい:石を投げ入れると水が濁る。水質汚濁を防ぐ対策をとる。

  • 粗朶の格子(連柴 径15cm)梢は下流と川の中心へ

    ちんしょう

    沈床(粗朶沈床)

    木の枝(粗朶)を束ねて格子に組み、石をのせて川底に沈め、川底が掘られるのを防ぐ伝統的な工法。

    勘違いしやすい:組み立ての向きを間違えると、流れで崩れやすくなる。

  • かごマット

    かごまっと

    かごマット

    鉄線を編んだ薄い箱形のかごに石を詰め、法面や川底にマットのように敷き並べる護岸。

    勘違いしやすい:石の詰め方が悪いと、洪水時に中で石が動いてかごが壊れる。

  • 石入りの袋

    ふくろづめたまいし

    袋詰玉石(袋型根固め)

    合成繊維の大きな袋に石を詰めた根固め材。クレーンでつって据えます。

    勘違いしやすい:袋が日光で劣化することがある。仮置きの期間と保管に注意。

  • 岸流れを岸から離す

    すいせい

    水制

    川岸から川の中に向かって突き出して設け、流れの向きを変えたり、勢いを弱めたりして、堤防や岸を守る構造物(河川管理施設等構造令第26条)。

    勘違いしやすい:水制の先端は流れが強く当たり、深く掘れやすい。

  • 聖牛重しはその日のうちに

    せいぎゅう・うしわく

    聖牛・牛枠

    木材を三角すいや屋根の形に組み、じゃかごなどの重しをのせて川に置く、伝統的な水制。

    勘違いしやすい:途中で放置すると、出水で組んだ木ごと流される。

  • 石・木・植物を使う

    たしぜんかわづくり

    多自然川づくり(多自然型護岸)

    川が本来持っている生き物のすみかや自然の景色に配慮して、川を整備する考え方。木杭・石・植物などを使った護岸をつくります。

    勘違いしやすい:見た目だけまねても意味がない。水際の形や流れの変化を設計どおりに残す。

  • 足元が掘れる

    せんくつ

    洗掘

    流れる水の力で、川底や構造物の足元の土砂が掘り取られること。

    勘違いしやすい:水の中で進むので見えにくい。洪水のあとは足元の深さを測って確かめる。

樋門・堰・床止め8語

  • ゲート函渠(樋管)

    ひもん・ひかん

    樋門・樋管

    堤防の中を横切る水路(函渠や管)と、その出口のゲートからなる施設。洪水のときはゲートを閉じて、川の水が住宅地側に逆流するのを防ぎます。

    勘違いしやすい:堤防を横切るので、まわりの土との間に水みちができると堤防が壊れる原因になる。

  • 閉開

    すいもん

    水門

    川と川の合流点や河口などに設け、ゲートを開け閉めして水の流れを止めたり通したりする施設。堤防を切って設けます。

    勘違いしやすい:樋門より大きく、堤防の役目そのものを担う。ゲートの操作の確実さが命。

  • 水位を上げる下流は護床工

    せき

    堰

    川をせき止めて水位を上げ、農業用水や水道用水を取り入れたり、海水が川をさかのぼるのを防いだりする施設。固定堰と可動堰があります。

    勘違いしやすい:堰の下流は流れが強く、川底が掘れやすい。護床工で守る。

  • 床止め下流は掘れやすい

    とこどめ・とこがため

    床止め・床固め

    川底に横断してつくる低い構造物で、川底が掘れて下がるのを止め、川の勾配を安定させます。砂防では床固めと呼びます。

    勘違いしやすい:落差のある床止めは、魚の行き来を妨げる。魚道を設けることがある。

  • 護床工堰など

    ごしょうこう

    護床工

    堰・床止め・樋門の水叩きなどの下流側の川底を、ブロック・捨石・沈床・かごなどで覆って、掘れるのを防ぐ工事。

    勘違いしやすい:構造物のすぐ下流は流れが乱れて最も掘れやすい。

  • 水叩き継手は止水板で水密に

    みずたたき

    水叩き

    樋門や堰から流れ落ちる水の勢いを受け止めるため、構造物のすぐ下流の床に設けるコンクリートの床版。

    勘違いしやすい:継手から水が回り込むと、下の土が吸い出されて空洞ができる。

  • ポンプ場

    はいすいきじょう

    排水機場

    大雨のとき、樋門を閉じて住宅地側にたまった水を、ポンプで川へくみ出す施設。

    勘違いしやすい:停電や燃料切れで止まると浸水につながる。設備の点検・試運転が欠かせない。

  • グラブ船など

    しゅんせつ

    浚渫

    川や海の底にたまった土砂を掘り取ること。ポンプ浚渫船・グラブ船・バックホウ浚渫船などを使います。

    勘違いしやすい:浚渫土は水を多く含む。処分先・運搬方法・含水比の調整を先に決めておく。

海岸6語

  • 堤防・護岸突堤離岸堤

    かいがんほぜんしせつ

    海岸保全施設

    海岸保全区域にある堤防・突堤・護岸・胸壁・離岸堤・砂浜など、海水が入ってきたり、海岸が侵食されたりするのを防ぐ施設(海岸法第2条)。

    勘違いしやすい:河川区域や保安林など、ほかの法律の区域とは重ならないように指定される。どの法律の区域かを先に確かめる。

  • 波が弱まる砂浜

    りがんてい

    離岸堤

    海岸から少し沖に、海岸と平行につくる堤。波の力を弱めて、浜の砂が削られるのを防ぎます。

    勘違いしやすい:離岸堤の背後に砂がたまり、まわりの浜の形が変わることがある。

  • 海面の下にある

    じんこうりーふ・せんてい

    人工リーフ・潜堤

    海面の下に沈んだ形でつくる堤。サンゴ礁(リーフ)のように、沖で波を砕いて弱めます。幅の広いものを人工リーフと言います。

    勘違いしやすい:水面から見えないので、船の航行や海水浴の安全に注意が要る。

  • 砂の流れ下手側が削れることも

    とってい

    突堤

    海岸から沖に向かって細長く突き出してつくる堤。海岸に沿って動く砂を止めて、浜を守ります。

    勘違いしやすい:上手側に砂がたまる一方、下手側の浜が削られることがある。

  • すき間で波を消す上に乗らない

    しょうはぶろっく

    消波ブロック

    海岸や堤防の前に積み、波の力を弱めるコンクリートブロック。脚の突き出た形のものが多く、すき間で波のエネルギーを消します。

    勘違いしやすい:ブロックの上は滑りやすく、すき間に落ちると危険。立入禁止にする。

  • 砂を足す

    ようひん

    養浜

    削られて細くなった砂浜に、ほかの場所の砂を運んで入れ、浜を回復させること。

    勘違いしやすい:入れた砂の粒の大きさが元の浜と違うと、すぐ流されたり、生き物に影響したりする。

定義は公的機関の公開資料をもとに残土バンク編集部が書いています(各語に出典と確認日)。発注者の仕様書・基準が優先します。誤りに気づいた方は info@zandobank.com へ。