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砂防・地すべり・急傾斜地の用語集(図解)30語
土石流・地すべり・がけ崩れから人を守る工事の言葉。法律と区域、砂防堰堤、流路と山腹の工事、地すべり対策まで。
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法律と区域8語
さぼうしていち
砂防指定地
砂防設備が必要な土地や、土砂の流出を防ぐために一定の行為を禁止・制限する土地として、国土交通大臣が指定する土地(砂防法第2条)。
勘違いしやすい:山の中だけでなく、住宅地に近い谷の出口も指定されていることがある。工事前に指定の有無を確かめる。
じすべりぼうしくいき
地すべり防止区域
地すべりしている区域や、そのおそれがきわめて大きい区域と、それを助長・誘発するおそれのある隣の地域のうち、主務大臣が指定する区域(地すべり等防止法第3条)。
勘違いしやすい:小さな切土や排水の付け替えでも、地すべりを動かすことがある。許可の要否を必ず確かめる。
きゅうけいしゃちほうかいきけんくいき
急傾斜地崩壊危険区域
傾斜度30度以上の急傾斜地のうち、崩壊で相当数の住民に危害が生じるおそれがある土地と、その崩壊を助長しないよう行為を制限する必要がある土地を、都道府県知事が指定する区域(急傾斜地法第3条)。
勘違いしやすい:区域内での水の放流、切土、立木の伐採などは許可制。
どしゃさいがい
土砂災害
急傾斜地の崩壊(がけ崩れ)・土石流・地すべり、または河道閉塞による湛水が原因で、人の生命や身体に生じる被害(土砂災害防止法第2条)。
勘違いしやすい:「がけ崩れ」は法律では「急傾斜地の崩壊」(傾斜度30度以上の土地の崩壊)と言う。
どしゃさいがいけいかいくいき
土砂災害警戒区域(イエローゾーン)
土砂災害が起きると住民の生命・身体に危害が生じるおそれがあり、警戒避難体制を特に整えるべき区域として、都道府県知事が指定する区域(土砂災害防止法第7条)。
勘違いしやすい:工事現場が区域内なら、大雨時の退避基準と連絡方法を決めておく。
どしゃさいがいとくべつけいかいくいき
土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)
警戒区域のうち、建物が壊れて住民に著しい危害が生じるおそれがある区域として、都道府県知事が指定する区域(土砂災害防止法第9条)。
勘違いしやすい:残土の置き場や仮設事務所の場所を決めるときも、区域図を確かめる。
どしゃさいがいけいかいじょうほう
土砂災害警戒情報
区域ごとの雨量が、土砂災害の急迫した危険が予想される雨量(危険降雨量)に達したとき、都道府県知事が市町村長に通知し、一般にも知らせる情報。市町村の避難指示の判断に使われます(土砂災害防止法第27条)。
勘違いしやすい:発表を待たずに、雨量や斜面の変化(小石が落ちる、湧水が濁る)で早めに判断する。
きゅうけいしゃち
急傾斜地(30度以上)
急傾斜地法でいう、傾斜度が30度以上の土地(急傾斜地法第2条)。崩れる現象を「急傾斜地の崩壊(がけ崩れ)」と言います。
勘違いしやすい:地すべりより突然・速く崩れる。大雨の最中と直後は近づかない。
土石流と砂防堰堤8語
さぼうえんてい
砂防堰堤
谷を横切ってつくる堰堤(ダム)で、土石流などで流れてくる土砂をためたり、勢いを弱めたりします。コンクリート製と鋼製があります。
勘違いしやすい:堰堤の下流の川底が掘れると、堰堤が傾いたり壊れたりする。前庭部の保護が要る。
ふくえんてい
副堰堤・垂直壁(前庭保護工)
砂防堰堤から落ちる水の勢いで下流の川底が掘れないように、すぐ下流に設ける小さな堰堤(副堰堤)や壁(垂直壁)。水叩きと組み合わせて前庭部を守ります。
勘違いしやすい:本体より先に壊れると、本体の足元が掘られる。点検の重点箇所。
とうかがたえんてい
透過型堰堤(鋼製堰堤)
鋼管などを格子状に組んだ、すき間のある砂防堰堤。ふだんは水や小さな土砂を流し、土石流の大きな石や流木を捕らえます。
勘違いしやすい:中詰め材を入れるときに、詰石や重機を鋼製枠に直接ぶつけない。
きばんがんばんのせいそう
基礎岩盤の清掃・敷モルタル
堰堤のコンクリートを岩盤によく付けるため、岩盤を清掃して湿らせ、モルタルを薄く敷いてからコンクリートを打つこと。
勘違いしやすい:溜まり水や砂を残したまま打つと、岩盤との間から水が漏れる。
流路・山腹5語
とこがためこう
床固め工(砂防)
渓流の川底を横断して低い堰堤をつくり、川底が掘れて下がったり、川岸が崩れたりするのを防ぐ工事。
勘違いしやすい:連続して設けるときは、上下の床固めの関係(高さと間隔)が設計どおりか確かめる。
さんぷくこう
山腹工
崩れた山の斜面(山腹)を、土留め・水路・植生などで安定させ、緑を回復させて、土砂が出ないようにする工事。
勘違いしやすい:崩壊地は不安定で、作業中にさらに崩れることがある。上部の監視員を置く。
さんぷくすいろこう
山腹水路工・明暗渠
山腹の表面を流れる水を集めて流す水路(明渠)と、地下水を抜くための暗渠を組み合わせ、斜面に水がしみ込まないようにする工事。
勘違いしやすい:水路の肩や切取法面が流されないよう保護する。
地すべり対策9語
じすべり
地すべり
土地の一部が地下水などが原因ですべる現象、またはそれに伴って移動する現象(地すべり等防止法第2条)。ゆっくり長い時間をかけて動くことが多い。
勘違いしやすい:道路のひび割れ、電柱の傾き、井戸水の変化が前ぶれになる。
よくせいこう
抑制工(地すべり)
地すべりを起こす原因を取り除いて、動こうとする力を弱める工事。地表水や地下水を排除する工事、頭部の土を取り除く排土、末端に土を盛る押え盛土などがあります。
勘違いしやすい:末端を切土すると、地すべりを支えていた部分がなくなって動き出す。
よくしぐい
抑止杭
地すべりの土塊を貫いて、すべり面より下の動かない地盤まで鋼管などの杭を入れ、杭の強さで土塊の動きを止める工事。
勘違いしやすい:人工泥水を使うときは、沈殿槽などからあふれたり、地盤にしみ込んだりしないようにする(地すべりを動かす)。
しゅうすいぼーりんぐ
集水ボーリング(横ボーリング)
斜面や集水井の中から、地中に向けてほぼ水平に孔をあけ、穴のあいた管(保孔管)を入れて地下水を抜く工事。
勘違いしやすい:孔口の法面を整形しておかないと、完成後に土砂が崩れて孔をふさぐ。
ちかすいしゃだんこう
地下水遮断工
地すべり地に流れ込む地下水を、上流側で壁や固結した地盤によって遮って、地すべりの中に入れないようにする工事。
勘違いしやすい:遮った水の行き先を考えないと、別の場所で湧き出して新たな崩れを起こす。
定義は公的機関の公開資料をもとに残土バンク編集部が書いています(各語に出典と確認日)。発注者の仕様書・基準が優先します。誤りに気づいた方は info@zandobank.com へ。
