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橋の設計の考え方と荷重(道路橋示方書)の用語(図解)23語
令和7年版の道路橋示方書Ⅰ共通編の言葉。上下部接続部と橋の区間、設計供用期間100年と設計耐久期間、耐荷性能と耐久性能、設計状況と限界状態、機能系統、応答値と特性値、塑性変形能、A種・B種の重要度、橋梁台帳と橋歴板、作用の区分と荷重係数、死荷重、A・B活荷重とT・L荷重、衝撃、施工時荷重。
この分野の目次(23語を一覧で)
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橋の性能と用語15語
じょうげぶせつぞくぶ
上下部接続部
上部構造に作用する全ての荷重などの影響を下部構造に伝え、上部構造の位置を所定の範囲にとどめるために、上部構造と下部構造の相対変位を制御する構造部分(道示Ⅰ共通編1.2)。
勘違いしやすい:支承部が壊れても、橋脚・橋台がすぐに倒れたり支点反力を支えられなくなったりしない構造にする(同2.3)。
はしのくかん
橋の区間・橋梁接続区間
橋の区間は、上部構造と、橋台躯体の一部として扱う背面部からなる区間。橋梁接続区間は、橋の区間につながる道路区間のうち、路面の連続性などの道路機能を橋の区間と一体で評価する区間です(道示Ⅰ共通編1.2)。
勘違いしやすい:橋の区間には、上部構造だけでなく、橋台躯体の一部として扱う背面部も含まれる。
せっけいきょうようきかん
設計供用期間(100年)
適切な維持管理を前提に、橋が所要の性能をもった状態で使われることを想定する期間。100年を標準とします(道示Ⅰ共通編1.2・1.5)。
勘違いしやすい:「100年もつ」という保証ではない。適切な維持管理が前提。
せっけいたいきゅうきかん
設計耐久期間
適切な維持管理を前提に、経年の影響に対して、耐荷性能の評価で考える状態が維持されることを想定する期間。橋全体と、部材等ごとに定めます(道示Ⅰ共通編1.2)。
勘違いしやすい:設計供用期間とは別の概念。橋の設計耐久期間と部材等の設計耐久期間も、別に定める。
はしのたいかせいのう
橋の耐荷性能(耐荷性能1・2)
設計状況に対して、荷重を支える能力と構造安全性の観点から、橋の状態が想定する区分にあることを所要の信頼性で実現する性能(道示Ⅰ共通編1.2)。耐荷性能1と2があります(同2.3)。
勘違いしやすい:偶発作用を考えるときは、最大級の地震動が複数回生じる影響も考慮する(同2.3)。
はしのたいきゅうせいのう
橋の耐久性能
設計耐久期間の経年の影響に対して、耐荷性能の評価で考える状態が維持されることを、所要の信頼性で実現する性能(道示Ⅰ共通編1.2)。
勘違いしやすい:橋の性能は、耐荷性能・耐久性能と、その他使用目的との適合性に必要な性能で構成される。
せっけいじょうきょう
設計状況(永続・変動・偶発作用支配状況)
地形・地質・気象・自動車の通行の状況など、橋が置かれる外的環境を作用の組合せで代表させた状況(道示Ⅰ共通編1.2)。永続作用支配状況・変動作用支配状況・偶発作用支配状況の3種類を考えます(同2.1)。
勘違いしやすい:施工時の設計状況は、施工条件を考えて別に適切に設定する(同3.2)。
げんかいじょうたい
限界状態(橋の限界状態1〜3)
応答値に対応する橋や部材等の状態を区分するための代表点(道示Ⅰ共通編1.2)。限界状態1は荷重を支える能力が損なわれていない限界、2は低下が限定的で想定の範囲にある限界、3はこれを超えると構造安全性が失われる限界です(同4.1)。
勘違いしやすい:限界状態は「壊れる瞬間」だけではない。損傷が出ていない限界(限界状態1)も含む。
きのうけいとう
機能系統
耐荷性能を満たすうえで、上部構造・下部構造・上下部接続部のそれぞれが橋としての耐荷機構を成り立たせるために欠かせない機能を担う系統。橋を構成する部材等からなります(道示Ⅰ共通編1.2)。
勘違いしやすい:各橋脚・橋台の荷重分担や支承部の配置が互いに整合していないと、機能系統が成り立たない。
おうとうち
応答値・特性値
応答値は、断面力や変形など、作用で変わる部材等の状態を表す指標の値。特性値は、設計計算で作用や材料の性質、部材等の応答の性質を最も適切に代表する指標の値です(道示Ⅰ共通編1.2)。
勘違いしやすい:材料の単位体積重量の特性値は、正規分布で非超過確率50%にあたる値が標準(同8.1)。「最大値」ではない。
そせいへんけいのう
塑性変形能
部材が作用の繰返しを受けたときに、荷重を支える能力の低下を想定した限定的な範囲にとどめたまま、想定した範囲の塑性変形を安定して繰り返せる能力(道示Ⅰ共通編1.2)。
勘違いしやすい:荷重を支える能力の低下が、あらかじめ想定した限定的な範囲にとどまることが前提。
げんすいふかそうち
減衰付加装置
それ自体は耐荷性能を担う部材として扱わないが、主に橋に減衰を加える目的で耐荷性能を担う部材につなぐ、特に高い減衰特性をもつ部材や装置(道示Ⅰ共通編1.2)。
勘違いしやすい:耐荷性能を担う部材ではないので、これに頼って橋の耐荷性能を確保する考え方はとらない。
はしのじゅうようど
橋の重要度(A種・B種)
防災機能上の橋の重要度の区分。高速自動車国道・都市高速道路・一般国道の橋などはB種(特に重要性が高い橋)、それ以外はA種です(道示Ⅰ共通編1.4)。
勘違いしやすい:区分は耐荷性能の選び方(A種は耐荷性能1、B種は2)につながる(同2.3)。
はしのせっけいのきほんりねん
橋の設計の基本理念
橋の設計で考えなければならない事項。使用目的との適合性、構造物の安全性、耐久性、維持管理の確実性と容易さ、施工品質の確保、環境との調和、経済性の7つです(道示Ⅰ共通編1.3)。
勘違いしやすい:経済性だけで形式を選ばない。維持管理の確実性も理念の1つ。
きょうりょうだいちょう
橋梁台帳・橋歴板
橋梁台帳は、橋長・幅員・設計荷重・適用した道路橋示方書の年度・基礎の形式と根入れ長・地盤条件・構造図・竣工年月などを書いて保管する台帳。橋歴板は、橋名・竣工年月・活荷重・使用鋼材・事業主体・設計と施工の会社名などを書いて橋に付ける板です(道示Ⅰ共通編11.1・11.2)。
勘違いしやすい:台帳にも橋歴板にも、適用した道路橋示方書の年度を書く。
作用と荷重8語
さよう
作用(永続作用・変動作用・偶発作用)
作用は、部材等に断面力や変形などの状態変化を生じさせる全ての働き。荷重は、作用を力に変換したものです。大きさがほぼ変わらず続く永続作用、絶えず変動する変動作用、起きる可能性はごく小さいが影響が甚大な偶発作用に分けます(道示Ⅰ共通編1.2)。
勘違いしやすい:地震の影響(EQ)は、変動作用支配状況と偶発作用支配状況の両方の組合せに出てくる(同3.3)。
かじゅうくみあわせけいすう
荷重組合せ係数・荷重係数
荷重組合せ係数(γp)は、異なる作用が同時にかかる状況に応じて作用の規模を補正する係数。荷重係数(γq)は、作用の特性値のばらつきに応じて作用の規模を補正する係数です(道示Ⅰ共通編3.3)。
勘違いしやすい:活荷重の衝撃の影響(I)には、荷重組合せ係数と荷重係数をかけなくてよい。
しかじゅう
死荷重(材料の単位体積重量)
橋の材料の重さによる荷重。材料の単位体積重量を適切に評価して定めます(道示Ⅰ共通編8.1)。
勘違いしやすい:鉄筋コンクリートは無筋のコンクリートより重い値を使う。プレストレスを導入するコンクリートは設計基準強度で24.5か25.0。
えーかつかじゅう
A活荷重・B活荷重
活荷重(自動車荷重のT荷重・L荷重、群集荷重、軌道の車両荷重)を、大型の自動車の交通の状況に応じて分けた区分(道示Ⅰ共通編8.2)。
勘違いしやすい:歩道等には、群集荷重として等分布荷重を載せる。床版・床組の設計では5.0kN/㎡。
てぃーかじゅう
T荷重
床版・床組を設計するときに車道部分に載せる集中荷重。1組の載荷面は、橋軸方向200mm・橋軸直角方向500mmです(道示Ⅰ共通編8.2)。
勘違いしやすい:B活荷重の橋の床組は、T荷重で求めた断面力に支間長に応じた係数をかける。この係数は1.5を超えてはならない。
えるかじゅう
L荷重
主桁を設計するときに車道部分に載せる、2種類の等分布荷重p1・p2からなる荷重(道示Ⅰ共通編8.2)。
勘違いしやすい:支間長が特に短い主桁や床版橋は、T荷重とL荷重のうち不利なほうで設計する。
しょうげきのえいきょう
衝撃の影響
活荷重を載せるとき、動的な影響による応答の増幅分。活荷重にその分に相当する係数をかけて考えます(道示Ⅰ共通編8.3)。
勘違いしやすい:下部構造の設計に使う上部構造の反力には、原則として衝撃の影響を考えない。ただし支承部や鋼製橋脚などには考える。
せこうじかじゅう
施工時荷重
橋の施工時の安全性を確保するため、施工方法や施工途中の各段階の構造の条件を考えて、自重・施工に使う資機材・風・地震の影響などに対して設定する荷重(道示Ⅰ共通編3.1)。
勘違いしやすい:施工の途中の構造条件は、完成した状態の設計にも適切に反映させる。
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