橋梁の施工の用語集(図解)|29語 | 残土バンク
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橋梁の施工の用語集(図解)29語

橋をつくる工事の言葉。橋の各部の名前、下部工、鋼橋の架設と高力ボルト、PC橋の緊張とグラウト、地覆や高欄などの付属物まで。

印刷・社内配布は自由です。出典に「残土バンク https://www.zandobank.com/words/c/kyoryo」とお書きください。

橋のつくり8語

  • 上部工下部工

    じょうぶこう・かぶこう

    上部工・下部工

    橋のうち、車や人が通る桁や床版などの部分が上部工、それを支える橋台・橋脚とその基礎が下部工です。

    勘違いしやすい:下部工の位置と高さの誤差は、上部工の架設でそのまま問題になる。出来形を厳しく管理する。

  • 橋台橋台

    きょうだい

    橋台

    橋の両端にあって、桁を支えるとともに、背後の盛土の土を受け止める構造物。

    勘違いしやすい:橋台の背面が沈下すると、橋の入口に段差ができる。

  • 橋脚

    きょうきゃく

    橋脚

    橋の途中で桁を支える柱。鉄筋コンクリート製と鋼製があります。

    勘違いしやすい:川の中の橋脚は、まわりの川底が掘れる(洗掘)と危険。

  • フーチング杭

    ふーちんぐ

    フーチング

    橋脚や橋台の下に広げてつくる、厚い板状の基礎の部分。上の重さを広げて、杭や地盤に伝えます。

    勘違いしやすい:杭頭処理と鉄筋の取り合いが複雑。施工前に配筋図で確かめる。

  • 主桁横倒れを防ぐ処置をする

    しゅげた

    主桁

    橋の上部工で、車などの重さを受けて橋台・橋脚へ伝える、橋の長さ方向の主な梁。鋼製のI桁・箱桁、コンクリートのPC桁などがあります。

    勘違いしやすい:1本だけ架けた状態の主桁は、横に倒れやすい。

  • 床版舗装

    しょうばん

    床版

    主桁の上にあって、車や人が直接のる板状の部分。多くは鉄筋コンクリートでつくり、上に舗装をします。

    勘違いしやすい:床版に水がしみ込むと傷みが早い。橋面防水が大事。

  • 支承沓座伸び縮み

    ししょう(しゅう)

    支承(沓)

    桁と橋台・橋脚の間にあって、桁の重さを下部工に伝えながら、温度による伸び縮みや回転を逃がす装置。「沓」とも言います。

    勘違いしやすい:支承の据付け高さと向きを間違えると、桁が正しく動けない。

  • 沓座拡幅して掛かり長を確保

    くつざ

    沓座

    橋台や橋脚の上にあって、支承(沓)を据え付ける台座の部分。

    勘違いしやすい:沓座の高さは、支承の高さと合わせて桁の高さを決める。

鋼橋の架設6語

  • 地上で組んで形を確認

    じぐみ

    地組

    工場から運んできた部材を、架設する前に地上で組み立てておくこと。

    勘違いしやすい:部材の重ね置きで変形させない。損傷があればすぐ連絡する。

  • ベントクレーンでつる

    くれーんかせつ・べんと

    クレーン架設・ベント

    クレーンで桁をつり上げて架ける方法。桁を途中で受ける仮の支柱をベントと言います。

    勘違いしやすい:大きな反力を受けるベント上の桁は、事前に応力を確かめ、必要なら補強する。

  • 深い谷の上

    けーぶるえれくしょんかせつ

    ケーブルエレクション架設

    谷の両側に鉄塔を立ててケーブルを張り、そのケーブルで部材をつったり運んだりして架ける方法。真下からつる直吊工法と、斜めにつる斜吊工法があります。

    勘違いしやすい:架設中と完成後で構造の形が変わるので、架設時の応力と変形に注意する(共通仕様書)。

  • 道路・線路手延機

    おくりだしかせつ

    送出し架設

    橋の端の地上で桁を組み立て、先端に手延機(軽い仮の桁)をつけて、少しずつ橋の上へ押し出して架ける方法。

    勘違いしやすい:送出し中は桁が長く張り出し、完成時と違う力がかかる。

  • 架設桁

    かせつげたかせつ

    架設桁架設

    先に仮の桁(架設桁)を架け渡し、その上を使って本体の桁を運んだり、横に移動(横取り)したりして架ける方法。

    勘違いしやすい:架設桁そのものの安全(支点・転倒)も確かめる。

  • 片持ちで延ばす

    とらべらーくれーんかせつ

    トラベラークレーン架設(片持式)

    架設済みの桁の上を移動するクレーン(トラベラークレーン)で、次の部材を先へ先へと片持ちで継ぎ足して架ける方法。

    勘違いしやすい:片持ちの先端は揺れやすい。風の強い日は作業を止める。

高力ボルト4語

  • 連結板すべり係数 0.40以上(無塗装)

    こうりょくぼるとまさつせつごう

    高力ボルト摩擦接合

    強いボルトで部材と連結板を強く締め付け、接触面の摩擦力で力を伝える接合。鋼橋の現場継手の基本です。

    勘違いしやすい:接触面の浮きさび・油・泥は締める前に取り除く。

  • 31243124中央から端へ・2度締めマーキングで共回りを確認

    ぼるとのしめつけじゅんじょ

    ボルトの締付け順序・マーキング

    高力ボルトは、連結板の中央のボルトから端へ向かって順に締め、予備締めと本締めの2度締めをします。予備締めのあと、締め忘れや共回りが分かるようにマーキングをします(共通仕様書)。

    勘違いしやすい:端から締めると板が浮いて密着しない。

  • トルク法回転法 120°±30°トルク法の軸力は設計の10%増

    とるくほう・かいてんほう

    トルク法・回転法

    高力ボルトに所定の軸力を入れる締め方。トルク法は締め付けるトルクで管理し、回転法はナットを回す角度で管理します。

    勘違いしやすい:トルク法では、各ボルト群の10%を標準にトルクレンチで締付けを確認する。トルクレンチは搬入後1か月に1回検定する。

  • ピンテール切れたら締付け完了

    とるしあがたこうりょくぼると

    トルシア形高力ボルト

    先端に切れる部分(ピンテール)がついた高力ボルト。専用の締付け機で締め、所定の力に達するとピンテールが切れて締付けが終わったことが分かります。

    勘違いしやすい:ピンテールが切れていないボルトは締め不足。全数を目で確かめる。

PC橋7語

  • 引っ張って圧縮力を入れる長い桁をつくれる

    ぴーしー

    PC(プレストレストコンクリート)

    高い強度の鋼材(PC鋼材)を引っ張って、その力でコンクリートにあらかじめ圧縮力(プレストレス)をかけておく構造。引っ張りに弱いコンクリートの弱点を補い、長い桁をつくれます。

    勘違いしやすい:プレストレスを入れるときのコンクリートの強度が足りないと、定着部が割れる。

  • ①張る ②打つ ③ゆるめる主に工場の桁

    ぷれてんしょんほうしき

    プレテンション方式

    先にPC鋼材を引っ張っておき、その周りにコンクリートを打ち、固まってから鋼材の固定をゆるめて、鋼材とコンクリートの付着でプレストレスを入れる方式。主に工場でつくる桁に使います。

    勘違いしやすい:工場製品を運ぶときは、つり点と支点の位置を守る。

  • ①打つ ②通して張る ③グラウトシース(さや管)の中に鋼材

    ぽすとてんしょんほうしき

    ポストテンション方式

    コンクリートの中にシース(さや管)を埋めて打ち、固まってからシースにPC鋼材を通して引っ張り、端部に定着してプレストレスを入れる方式。

    勘違いしやすい:シースが打設中に動いたりつぶれたりしないように組み立てる。

  • シースPC鋼材定着具

    しーす

    シース・PC鋼材・定着具

    シースはPC鋼材を通すためにコンクリートに埋めるさや管、PC鋼材はプレストレスを入れる高強度の鋼線や鋼棒、定着具は引っ張った鋼材を端で固定する金物です。

    勘違いしやすい:PC鋼材は挿入前に清掃し、油や土を付けない。

  • ジャッキ荷重計の示度と抜出し量で管理強度は最大圧縮応力度の1.7倍以上

    きんちょう

    緊張(プレストレッシング)

    ジャッキでPC鋼材を引っ張り、コンクリートにプレストレスを入れる作業。

    勘違いしやすい:示度と抜出し量の関係が許容範囲を超えたら、すぐ連絡して原因を調べる。

  • W/C 45%以下・30N/㎟以上すき間が残ると鋼材がさびる

    ぴーしーぐらうと

    PCグラウト

    緊張したあと、シースの中に注入するセメントのペースト。PC鋼材をさびから守り、コンクリートと一体にします。

    勘違いしやすい:グラウトが行き渡らずすき間が残ると、中のPC鋼材がさびて破断することがある。

  • 左右に釣り合わせて延ばす

    はりだしかせつ

    張出し架設(PC)

    橋脚の上から左右に、移動作業車の型枠を使って、ブロックごとにコンクリートを打っては緊張して、少しずつ桁を張り出していく架設方法。

    勘違いしやすい:左右の釣り合いを保ちながら進める。

橋の付属物4語

  • 地覆地覆

    じふく

    地覆

    橋の幅の両端に、床版より一段高く設ける縁の部分。高欄や防護柵をのせ、車が外へはみ出すのを防ぎます。

    勘違いしやすい:地覆の上の高欄の支柱まわりは、雨水がたまりやすく傷みやすい。

  • 高欄・防護柵

    こうらん

    高欄・橋梁用防護柵

    橋の両側に設ける手すりや柵。歩行者の転落を防ぐのが高欄、車の飛び出しを防ぐのが橋梁用防護柵です。

    勘違いしやすい:支柱の根元は、潮風や凍結防止剤の影響で早く傷むことがある。必要に応じて防錆を強化する。

  • 検査路

    けんさろ

    検査路

    橋の点検のために、桁の下や橋脚の周りに設ける通路。

    勘違いしやすい:点検できない橋は維持管理ができない。検査路の手すりなども安全に。

  • 漏れると桁や支承を傷める

    きょうりょうはいすいそうち

    橋梁排水装置

    橋の路面の雨水を集めて、排水管で下へ流す装置。

    勘違いしやすい:排水管から漏れた水が、桁や支承を傷める原因になる。

定義は公的機関の公開資料をもとに残土バンク編集部が書いています(各語に出典と確認日)。発注者の仕様書・基準が優先します。誤りに気づいた方は info@zandobank.com へ。