ダムと海岸保全施設の構造基準の用語(図解)|工事苑 15語 | 残土バンク
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ダムと海岸保全施設の構造基準の用語(図解)15語

河川管理施設等構造令のダムの章と、海岸保全施設の技術上の基準を定める省令の言葉。常時満水位とサーチャージ水位、設計洪水位、ダムの構造の原則、非越流部の高さ、荷重、洪水吐きと減勢工、ゲート、計測装置、放流設備。設計高潮位、設計波と設計津波、海岸堤防の機能と天端高、陸閘、突堤・離岸堤・砂浜・消波堤、津波防波堤。

この分野の目次(15語を一覧で)

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ダム9語

  • サーチャージ水位常時満水位

    じょうじまんすいい

    常時満水位・サーチャージ水位

    常時満水位は、非洪水時にダムで貯留する流水の最高の水位。サーチャージ水位は、洪水時にダムで一時的に貯留する流水の最高の水位。いずれもダムの非越流部の直上流部での水位です(河川管理施設等構造令第2条)。

    勘違いしやすい:サーチャージ水位は洪水時だけの一時的な水位。常に貯めておく水位ではない。

  • 設計洪水位200年に1回などフィルは1.2倍

    せっけいこうずいい

    設計洪水位(ダム設計洪水流量)

    ダム設計洪水流量の流水が洪水吐きを流れるときの、非越流部の直上流部の最高の水位。ダム設計洪水流量は、200年に1回の洪水流量、その地点の最大の洪水流量、類似流域の最大の洪水から推定した流量のうち最も大きいもので、フィルダムはその1.2倍です(河川管理施設等構造令第2条)。

    勘違いしやすい:フィルダムは、流量を1.2倍にした値で設計洪水位を求める。

  • コンクリートフィル高さ15m未満・砂防ダムは対象外

    だむのこうぞうのげんそく

    ダムの構造の原則(コンクリートダム・フィルダム)

    ダムの堤体と基礎地盤は、必要な水密性と予想される荷重への強度をもつこと。コンクリートダムの堤体は滑動・転倒しない構造、フィルダムの堤体は滑り破壊・浸透破壊が生じない構造とします(河川管理施設等構造令第4条)。

    勘違いしやすい:フィルダムの堤体には、放流設備などの水路構造物を設けてはならない。

  • +波浪+余裕水位

    ていたいのひえつりゅうぶのたかさ

    堤体の非越流部の高さ

    洪水吐きゲートの有無に応じて、常時満水位・サーチャージ水位・設計洪水位に、風と地震による波浪の高さと余裕を加えた値のうち最も大きいもの以上とする高さ。フィルダムはさらに1mを加えます(河川管理施設等構造令第5条)。

    勘違いしやすい:洪水吐きゲートのないフィルダムで越流水深2.5m以下のものには、緩和の規定がある(同条第2項)。

  • 静水圧自重揚圧力

    だむにさようするかじゅう

    ダムに作用する荷重

    堤体の自重、貯留水の静水圧、堆積泥土の力、地震時の堤体の慣性力と動水圧、揚圧力、間げき圧、堤体内部の温度変化による力など。ダムの種類と貯水池の水位に応じて採用します(河川管理施設等構造令第6条)。

    勘違いしやすい:フィルダムでは揚圧力の代わりに間げき圧(堤体と基礎地盤の浸透水の水圧)を考える。

  • 減勢工

    こうずいばけ

    洪水吐き・減勢工(ダム)

    ダムに必ず設ける、洪水を安全に流下させる施設。ダム設計洪水流量以下の流水を安全に流し、堤体・基礎地盤・貯水池に支障を及ぼさない構造とします(河川管理施設等構造令第7条)。

    勘違いしやすい:ゲートのある洪水吐きには、必要に応じて予備のゲートなどを設ける(同第10条)。

  • ゲート

    だむのげーと

    ダムのゲート

    確実に開閉し、必要な水密性と耐久性をもち、予想される荷重に安全な構造とするダムのゲート(バルブを含む)(河川管理施設等構造令第10条)。

    勘違いしやすい:開閉装置も、確実に開閉できる構造にする。

  • 漏水量揚圧力変形浸潤線種類と高さで決まる

    だむのけいそくそうち

    ダムの計測装置

    ダムの種類と高さに応じて、漏水量・揚圧力・変形・浸潤線などを計測する装置。重力式コンクリートダムでは高さ50m未満で漏水量と揚圧力、50m以上で変形も加えます(河川管理施設等構造令第13条)。

    勘違いしやすい:高さ100m以上のダムや特殊な設計のダムには、管理上特に必要な事項の計測装置も設ける。

  • 放流地滑り防止

    ほうりゅうせつび

    放流設備・地滑り防止工・漏水防止工

    放流設備は、河川の流水の正常な機能を保つために設ける設備。ダムの設置や貯留で貯水池付近に地滑りのおそれがあるときや、漏水を防ぐ必要があるときは、地滑り防止工や漏水防止工を設けます(河川管理施設等構造令第14条・第15条)。

    勘違いしやすい:対象は、貯水池内か貯水池に近接する土地での、ダムの設置や貯留に起因する地滑り。

海岸保全施設6語

  • 設計高潮位平常の潮位

    せっけいたかしおい

    設計高潮位

    既往最高潮位や、朔望平均満潮位に潮位偏差の最大値を加えた潮位などに、気象の状況と将来の見通しを考えた値を加えたもののうちから、海岸管理者が背後地の状況などを考えて定める、設計の潮位(海岸保全施設の技術上の基準を定める省令第2条)。

    勘違いしやすい:設計高潮位は、海岸管理者が背後地の状況なども考えて定める。

  • 設計波

    せっけいは(かいがん)

    設計波・設計津波(海岸)

    設計波は、長期の観測記録の最大の波浪などを考えて、施設に到達するおそれが多い波浪として海岸管理者が定めるもの。設計津波は、記録の最大の津波などを考えて、到達するおそれが多い津波として定めるもの(海岸保全施設の技術上の基準を定める省令第2条)。

    勘違いしやすい:港湾の基準の「設計津波」とは、定義の言い方が違う。

  • 天端高設計高潮位

    かいがんていぼうのてんばだか

    海岸堤防・護岸の機能と天端高

    海岸の堤防と護岸は、高潮・津波による海水の侵入を防ぐ、越波を減らす、侵食を防ぐ機能のいずれかを確保するよう定めます。天端高は、設計高潮位+設計波のうちあげ高、越波を十分に減らす高さ、設計津波の水位のいずれかに、必要な値を加えた値以上とします(海岸保全施設の技術上の基準を定める省令第3条)。

    勘違いしやすい:堤防は、設計を超える高潮・波浪・津波に対しても、損傷を軽減する構造にする。

  • 陸閘(開いた状態)

    りっこう

    陸閘・樋門(海岸堤防)

    海岸の堤防・護岸に、近くの土地の利用に応じて設ける、樋門・樋管・陸閘などの排水や通行のための施設(海岸保全施設の技術上の基準を定める省令第3条)。

    勘違いしやすい:操作する人の安全や利用者の利便のため必要なら、自動か遠隔操作で開閉できるようにする。

  • 突堤離岸堤砂浜

    かいがんのとっていとう

    海岸の突堤・離岸堤・砂浜・消波堤の機能

    突堤は漂砂を制御して汀線を維持・回復させる機能、離岸堤は消波で越波を減らすか漂砂を制御する機能、砂浜は消波で越波を減らすか堤防の洗掘を防ぐ機能、消波堤は消波で汀線を維持する機能を確保します(海岸保全施設の技術上の基準を定める省令第4条・第6条・第7条・第8条)。

    勘違いしやすい:砂浜も、海岸保全施設の一つとして技術上の基準がある。

  • 開口部水位の上昇を抑える

    つなみぼうはてい

    津波防波堤

    設計津波の作用に対して、内側の津波による水位の上昇を抑える機能を確保する防波堤。型式・天端高・天端幅・法線と開口部の水深・幅を定めます(海岸保全施設の技術上の基準を定める省令第9条)。

    勘違いしやすい:津波を完全に止めるのではなく、水位の上昇を抑えるもの。

定義は公的機関の公開資料をもとに残土バンク編集部が書いています(各語に出典と確認日)。発注者の仕様書・基準が優先します。誤りに気づいた方は info@zandobank.com へ。