工事苑 › 測量
公共測量の総則・GNSS水準・復旧測量の用語(図解)14語
公共測量の進め方の決まり。JPGISと測量の重複の回避、主任技術者と作業計画、点検測量率、機器と成果の検定、新しい技術の扱い、GNSS測量機による3級水準測量、復旧測量の再設・移転・改測・改算。
この分野の目次(14語を一覧で)
印刷・社内配布は自由です。出典に「残土バンク https://www.zandobank.com/koujien/c/sosoku-fukkyu」とお書きください。
総則8語
じぇいぴーじす
JPGIS(地理情報標準プロファイル)
地理情報のデータの仕様を決めるための日本の標準。公共測量の製品仕様書は、JPGISに準拠して定めます(準則第5条)。
勘違いしやすい:製品仕様書は計画機関が定める。作業機関が勝手に決めるものではない。
そくりょうのちょうふくをさける
測量の重複を避ける(測量成果等の活用)
計画機関が公共測量を計画するとき、その地域の基本測量・公共測量の実施状況を調べ、使える測量成果や記録を活用して、測量の重複を避けるよう努めること(準則第5条)。
勘違いしやすい:既存の成果を使うときは、精度や作成時期がその目的に合うかを確かめる。
しゅにんぎじゅつしゃ
主任技術者(公共測量)
作業機関が選ぶ、作業計画の立案・工程管理・精度管理をまとめる技術者。登録された測量士で、高度な技術と十分な実務経験をもつ者とします(準則第9条)。
勘違いしやすい:計画機関は、測量業者以外の者に準則を適用する測量を請け負わせてはならない(第7条)。
さぎょうけいかく
作業計画(計画機関の承認)
作業機関が測量作業の着手前に、方法・主要な機器・要員・日程などについて立てる計画。計画機関に出して承認を得ます(準則第11条)。
勘違いしやすい:作業計画を変えるときも、計画機関の承認を得る。
てんけんそくりょうとてんけんそくりょうりつ
点検測量と点検測量率
作業の終了後に速やかに行う、成果を確かめるための測量。その割合(点検測量率)は、1・2級基準点測量で10%、3・4級基準点測量で5%、数値地形図データの作成で2%などが標準です(準則第13条)。
勘違いしやすい:各工程の終了後や作業の途中にも、準則に定める点検を行う。
そくりょうききのけんてい
測量機器の検定
計画機関が指定する機器について、測定値の正しさを保証するために第三者機関が行う検定。1年以内(標尺は3年以内)に検定した機器なら使えます(準則第14条)。
勘違いしやすい:検定とは別に、作業者は作業の前と途中に機器を点検し、必要な調整をする。
そくりょうせいかのけんてい
測量成果の検定
基盤地図情報にあたる成果など、高い精度が必要か利用度の高い成果で計画機関が指定するものについて、第三者機関が行う検定(準則第15条)。
勘違いしやすい:機器の検定とは別のもの。成果そのものを確かめる。
あたらしいそくりょうぎじゅつのしよう
新しい測量技術の使用
準則に定めのない新しい測量技術を使うとき、計画機関が作業機関などの検証結果に基づいて精度を確かめ、あらかじめ国土地理院の長の意見を求めること(準則第17条)。
勘違いしやすい:製品仕様書に関わる事項は、この特例の対象にならない。
GNSS水準3語
じーえぬえすえすそくりょうきによるすいじゅんそくりょう
GNSS測量機による水準測量(3級)
GNSS測量機で新しい水準点の標高を決める3級水準測量。結合多角方式で既知点3点以上、路線の辺数6辺以下、観測距離6km以上40km以下、路線長60km以下が標準です(準則第74条・第76条)。
勘違いしやすい:6km未満の区間は、直接水準測量による3級水準測量で行う。準則は令和7年に改正されているので、最新の規定も確かめる。
じーえぬえすえすすいじゅんのかんそくじかん
GNSS水準の観測時間と前半・後半の点検
GNSS測量機による水準測量の観測は5時間以上、データ取得間隔は30秒以下です。観測データは、前半2時間30分以上と後半2時間30分以上に分けて基線解析して点検します(準則第90条・第95条)。
勘違いしやすい:FIX解が得られない場合は再測する。
かんそくだえんたいひこう
観測楕円体比高と偏心距離の制限(GNSS水準)
GNSS水準で、観測点どうしの楕円体高の差(観測楕円体比高)は700m以下が標準で、超える場合は日を変えて点検観測をします。偏心距離は既知点で500m未満、新点で250m未満です(準則第76条)。
勘違いしやすい:偏心点を設けたら、本点と偏心点の間の高低差を測る。
復旧測量3語
ふっきゅうそくりょう
復旧測量
公共測量で設けた基準点と水準点の機能を維持し、保全するための作業。再設・移転・改測・改算の4つに分かれます(準則第100条・第101条)。
勘違いしやすい:水準点の復旧は、再設・移転・改測で行い、改算はない(第103条)。
さいせつ・いてん
再設・移転
再設は、なくなった標識を設け直すこと。移転は、今の位置が保存や管理に不適当なとき標識の位置を変えて設けることで、標識を下げたり上げたりする改埋も含みます(準則第101条)。
勘違いしやすい:GNSSで移転量を求めるときは、観測時間を前半・後半に分けた基線解析で較差(水平20mm・高さ30mm)を点検する(第102条)。
かいそく・かいさん
改測・改算
改測は、成果が現況に合わなくなったとき、位置を変えずに測り直して成果を直すこと。改算は、測り直さずに過去の観測値や資料で計算し直して成果を直すことです(準則第101条)。
勘違いしやすい:国土地理院の座標・標高補正パラメータが提供されたら、それを使って改算できる(第102条)。
定義は公的機関の公開資料をもとに残土バンク編集部が書いています(各語に出典と確認日)。発注者の仕様書・基準が優先します。誤りに気づいた方は info@zandobank.com へ。
