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積算(工事費の計算)の用語集(図解)32語
公共土木工事の工事費をどう組み立てるか。直接工事費から請負工事費までの構成、共通仮設費・現場管理費・一般管理費等の中身と率、単価・歩掛・機械損料の決め方。
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工事費の構成11語
せきさん
積算
工事に必要な材料・労務・機械などの費用を、基準に沿って一つずつ積み上げて工事費を計算すること。発注者は積算の結果をもとに予定価格を決めます。
勘違いしやすい:基準は原則として入札書の提出期限日時点の最新のものを使う。年度で改定されるので古い率を使わない。
うけおいこうじひ
請負工事費
工事を請け負わせるときの工事費の全体。工事価格に消費税等相当額を足したものです。
勘違いしやすい:消費税等相当額は最後に工事価格へ掛ける。材料などの単価の段階では税を含めない。
こうじかかく
工事価格
工事原価に一般管理費等を足した金額。国の積算では1万円単位にそろえ、その端数は一般管理費等で調整します。
勘違いしやすい:1万円未満の端数は切り捨てではなく、一般管理費等の額を減らして調整する決まり。
ちょくせつこうじひ
直接工事費
工事の目的物をつくるために直接かかる費用。工種・種別・細別ごとに、材料費・労務費・直接経費の3つを積算します。
勘違いしやすい:共通仮設費の率計算は、直接工事費を元にした「対象額」に率を掛ける。直接工事費の漏れは間接費にも響く。
かんせつこうじひ
間接工事費
各工事に共通してかかる、直接工事費以外の費用。共通仮設費と現場管理費に分けて積算します。
勘違いしやすい:安全対策上重要な仮設物は、設計図書に条件を明示して、なるべく指定仮設にする決まり。
いっぱんかんりひとう
一般管理費等
工事をする会社が続けて経営していくための費用。本店・支店の給料や家賃などの一般管理費と、付加利益を合わせたものです。
勘違いしやすい:前払金の割合が35%以下だと補正係数を掛け、契約保証の方法によって補正値を足す。
ふかりえき
付加利益
一般管理費等のうち、法人税などの税金、株主配当金、内部留保金、支払利息などにあてる部分。
勘違いしやすい:「利益」は別の費目として積み上げるのではなく、一般管理費等の率の中に含まれている。
まえばらいきんししゅつわりあいのほせい
前払金支出割合の補正
前払金の割合が35%以下の工事で、一般管理費等率に補正係数を掛けて率を上げること。前払が少ないほど会社の資金負担が増えるためです。
勘違いしやすい:前払金の保証がない工事は、この補正の対象外。
間接工事費11語
きょうつうかせつひ
共通仮設費
工事の目的物をつくるのに間接的にかかる費用。運搬費・準備費・事業損失防止施設費・安全費・役務費・技術管理費・営繕費の7つからなります。
勘違いしやすい:率に含まれる項目と積み上げる項目が費目ごとに分かれている。率に入っているものを重ねて積み上げない。
うんぱんひ
運搬費(共通仮設費)
建設機械や仮設材を現場へ運び込み、運び出すための費用。質量20t以上の建機のトラック運搬、鋼矢板・敷鉄板などの仮設材の運搬、重機の分解・組立などが入ります。
勘違いしやすい:鋼桁・門扉などの工場製作品の運搬は、共通仮設費ではなく直接工事費に計上する。
じぎょうそんしつぼうししせつひ
事業損失防止施設費
騒音・振動・地盤沈下・地下水の断絶などで周辺に損害を出さないための仮施設の設置・撤去・維持管理と、そのための調査にかかる費用。
勘違いしやすい:起きてしまった損害の補償費は、事業損失防止施設費ではなく現場管理費の補償費になる。
あんぜんひ
安全費
安全施設の設置や安全管理など、工事の安全対策にかかる費用。標示板・保安燈・バリケードなどの設置・撤去・損料や、夜間工事の照明などが率に含まれます。
勘違いしやすい:酸素欠乏症の予防にかかる費用も安全費の率に含まれている。
ぎじゅつかんりひ
技術管理費
品質管理の試験、出来形管理の測量、工程管理の資料づくりなど、技術管理にかかる費用。
勘違いしやすい:平板載荷試験やボーリングなど品質管理基準にない試験、ICT建機のシステム初期費や3次元起工測量は、率とは別に積み上げる。
えいぜんひ
営繕費
現場事務所・試験室・労働者宿舎・倉庫・材料置場の設置・撤去・維持と、その土地や建物の借上げ、労働者の輸送などにかかる費用。
勘違いしやすい:除雪工事で現場事務所を貸与する場合などは、共通仮設費率を補正する決まりがある。
げんばかんりひ
現場管理費
工事を管理するために必要な、共通仮設費以外の経費。現場従業員の給料、法定福利費、保険料、事務用品費、通信交通費、補償費、外注経費などが入ります。
勘違いしやすい:建設業退職金共済の掛金や公共事業労務費調査に要する費用も、現場管理費に含まれている。
せこうちいきのほせい
施工地域の補正
大都市や市街地、交通量の多い道路、山間僻地・離島などで工事をするとき、共通仮設費率や現場管理費率に補正係数を掛けること。
勘違いしやすい:市街地は人口集中地区(DID)などを指す。いくつも当てはまるときは優先順位の高いものを使う。
しょぶんひとうのりつけいさん
処分費等の率計算
処分費(再資源化施設の受入費を含む)・上下水道料金・有料道路利用料を、間接費の率計算にどこまで含めるかの決まり。
勘違いしやすい:残土や産廃の処分費が大きい工事では、処分費の全額に率が掛かるわけではない。
単価と歩掛10語
せっけいたんか
設計単価
設計書に計上する材料の単位あたりの価格。買入価格と買入れの費用、購入場所から現場までの運賃を合わせたもので、消費税等相当額は含みません。
勘違いしやすい:メーカーの公表価格(希望販売価格)は実勢価格と違うので、そのままでは使わない。
みつもりによるたんか
見積りによる単価
物価資料などで決められない材料の単価を、業者からの見積りで決める方法。正式見積りは原則3社以上から取り、異常値を除いた平均で決めます。
勘違いしやすい:形状寸法・品質・規格・数量・納入場所・有効期限などの条件を必ず示して見積りを依頼する。
ぶがかり
歩掛
ある作業の一定量をこなすのに必要な機械・労務・材料の量。国の土木工事では「土木工事標準歩掛」を使います。
勘違いしやすい:歩掛の計算結果は、決まりがなければ小数第4位を四捨五入して第3位にする。
こうきょうこうじせっけいろうむたんか
公共工事設計労務単価
公共工事の積算で使う、職種ごと・都道府県ごとの労働者の賃金の単価。毎年の公共事業労務費調査をもとに国が決めます。
勘違いしやすい:事業主が負担する法定福利費などの必要経費は含まれていない。下請代金から必要経費分を値引くのは不当な行為。
きかいそんりょう
機械損料
建設機械を持つことでかかる償却費・維持修理費・管理費を、運転1時間あたりや供用1日あたりの金額にしたもの。
勘違いしやすい:岩石作業に使うブルドーザやダンプトラックなどは、運転1時間あたり損料を125/100まで補正できる。
しょざっぴ
諸雑費
金額がとても小さい労務・機械損料・材料などを、積算を簡単にするためにまとめて計上する費用。端数の調整も兼ねます。
勘違いしやすい:諸雑費率を掛けた額は上限で、その額を超えない範囲で端数を処理する。内訳書には計上しない。
せこうぱっけーじがたせきさん
施工パッケージ型積算
直接工事費を、機械経費・労務費・材料費を含めた1つの「施工パッケージ単価」で計上する積算方式。国交省が平成24年10月から試行を始めました。
勘違いしやすい:間接費(共通仮設費・現場管理費・一般管理費等)は従来どおり率などで計上する。
定義は公的機関の公開資料をもとに残土バンク編集部が書いています(各語に出典と確認日)。発注者の仕様書・基準が優先します。誤りに気づいた方は info@zandobank.com へ。
