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基礎工・杭・地盤改良の用語集(図解)40語
構造物の重さを地盤に伝える仕組み。地盤の調べ方、直接基礎とケーソン、既製杭と場所打ち杭の工法、軟弱地盤の改良まで。
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地盤を調べる4語
ぼーりんぐちょうさ
ボーリング調査
地面に細い孔を掘り進めて、深さごとの土や岩の種類、硬さ、地下水の位置を調べる調査。結果は柱状図(ボーリング柱状図)にまとめます。
勘違いしやすい:ボーリングは「点」の情報。孔と孔の間の地盤は推定なので、掘ってみて違えばすぐ連絡する。
えぬち
N値(標準貫入試験)
63.5kgのおもり(ハンマー)を76cmの高さから落として、サンプラーを30cm打ち込むのに必要な打撃回数。地盤の硬さや締まり具合の目安です(標準貫入試験、JIS A 1219)。
勘違いしやすい:N値は試験のやり方でばらつく。1つの値だけで判断せず、深さ方向の並びと土質を合わせて見る。
しじそう
支持層(支持地盤)
構造物や杭の重さを支えられる、十分に硬い地層。杭は先端をこの層まで届かせます。
勘違いしやすい:設計の深さで支持層が出てこないことがある。そのまま打ち止めず、監督職員と協議する。
じばんかいりょう
地盤改良
軟らかい地盤や水を多く含む地盤を、混ぜる・固める・締める・水を抜く・入れ替えるなどの方法で、構造物を支えられる地盤に変える工事の総称。
勘違いしやすい:改良した範囲の外は元の地盤のまま。改良の深さと範囲を図面で確かめてから掘る。
基礎の形式7語
ちょくせつきそ
直接基礎
支持層が浅いところにあるとき、杭を使わずに、構造物の底(フーチング)を直接その地盤の上に置く基礎。
勘違いしやすい:床付け面を乱したり、雨で緩めたりすると支持力が落ちる。掘りすぎた所を土で埋め戻して済ませない。
きそざい
基礎材(砕石基礎・割ぐり石基礎)
床掘りした底に敷く砕石・切込砂利・割ぐり石の層。上にのる構造物の重さを地盤に均等に伝え、底面を平らにします。
勘違いしやすい:すき間を埋めずに割ぐり石を並べただけだと、あとで沈む。
どだいきそ
土台基礎(梯子土台)
軟らかい地盤で、護岸などの下に木材を土台として並べる基礎。一本土台・片梯子土台・梯子土台・止杭一本土台があります。
勘違いしやすい:部材の接合部にすき間ができないように組む。空いた所は割ぐり石や砕石で埋める。
おーぷんけーそん
オープンケーソン
上と下が開いた鉄筋コンクリートの筒(ケーソン)を地上でつくり、内側の土を掘りながら自分の重さで沈めていき、支持層まで届かせる基礎。
勘違いしやすい:刃先の下を掘りすぎない。最終沈下の直前は、刃口のまわりから中央へ向かって掘り、中央だけ深く掘らない。
にゅーまちっくけーそん
ニューマチックケーソン
ケーソンの底に気密な作業室をつくり、圧縮空気を送って地下水が入らないようにしながら、中で掘削して沈める基礎。
勘違いしやすい:高い気圧の中で働くため、減圧の管理など特別な安全対策が要る(高気圧作業)。
しんそ
深礎
人力や機械で縦の孔を掘り、壁をライナープレートなどで土留めしながら支持層まで掘り下げ、中に鉄筋とコンクリートを入れてつくる基礎。
勘違いしやすい:孔の中は酸素欠乏や有毒ガスの危険がある。換気と測定をしてから入る。
こうかんやいたきそ
鋼管矢板基礎
継手のついた鋼管を円形や四角形に並べて打ち込み、つないで閉じた壁にし、頭部を一体にして基礎にするもの。施工中は締切りとしても使えます。
勘違いしやすい:設計の深さに達する前に打ち込めなくなったら、無理に打たず原因を調べて協議する。
既製杭10語
きせいぐい
既製杭
工場でつくった杭を現場で地中に入れるもの。既製コンクリート杭・鋼管杭・H鋼杭があります(共通仕様書)。
勘違いしやすい:運搬・保管で杭に傷やたわみを与えない。損傷した杭は使う前に監督職員と相談する。
うちどめかんり
打止め管理
杭をどこで打ち止めてよいかを判断する管理。貫入量やリバウンドの測定、杭頭での動的な抵抗の測定などで、支持力が足りているかを確かめます。
勘違いしやすい:設計の深さに届く前に打ち込めなくなったら、原因を調べて監督職員と協議する。勝手に切って終わりにしない。
なかぼりぐいこうほう
中掘り杭工法
中が空洞の杭の中にオーガ(らせん状の掘削機)を通し、杭の先の土を掘って中から排出しながら、杭を沈めていく工法。
勘違いしやすい:掘りすぎや長時間の撹拌で、杭先端のまわりの地盤を乱さない(共通仕様書)。
ぷれぼーりんぐぐいこうほう
プレボーリング杭工法
先にオーガで孔を掘り、セメントミルクを入れて土と混ぜてから、そこに既製杭を入れる工法。
勘違いしやすい:オーガの引上げで孔の中が負圧になると、土が吹き上がる(ボイリング)。孔内水位を地下水位より下げない。
せんたんしょり
先端処理・根固め
埋込み杭で、杭の先端のまわりをセメントミルクやコンクリートで固め、支持層にしっかり力を伝えるようにすること。固めた部分を根固め(根固め球根)と言います。
勘違いしやすい:コンクリート打設方式では、孔の底にたまった泥(スライム)を取り除いてから打つ。
かいてんぐいこうほう
回転杭工法
先端にらせん状の羽根をつけた鋼管杭を回転させ、ねじのように地中にねじ込む工法。
勘違いしやすい:硬い層や玉石があると入らないことがある。試験杭で回転の力(トルク)と貫入の様子を確かめる。
くいのげんばようせつつぎて
杭の現場溶接継手
長い鋼管杭やH鋼杭を、現場で上杭と下杭を溶接してつなぐこと。
勘違いしやすい:気温5℃以下では溶接しない(-10〜+5℃で、溶接部から100mm以内を36℃以上に予熱した場合を除く)。雨・雪・強風の露天でも溶接しない。
くいとうしょり
杭頭処理(カットオフ)
打ち込んだ杭の頭を、設計の高さで切りそろえ、上のフーチングとつなぐための鉄筋などを整えること。
勘違いしやすい:杭の本体に傷を入れない。切ったコンクリート殻は飛散しないように運ぶ。
場所打ち杭9語
ばしょうちぐい
場所打ち杭
現場で地中に大きな孔を掘り、鉄筋かごを入れて、コンクリートを打ってつくる杭。オールケーシング・アースドリル・リバースなどの工法があります。
勘違いしやすい:コンクリートは地中で見えないところで固まる。打込み量と打込み高さを常に測って、断面欠損がないか確かめる。
おーるけーしんぐこうほう
オールケーシング工法
鋼製の筒(ケーシングチューブ)を回したり揺すったりしながら地中に押し込み、孔の全長を筒で守りながら中を掘る工法。
勘違いしやすい:ケーシングを抜くとき、鉄筋かごが一緒に持ち上がる(共上り)ことがある。
あーすどりるこうほう
アースドリル工法
回転するバケットで土を掘り上げる工法。孔の壁は、表層だけケーシングで守り、その下は安定液で崩れないようにします。
勘違いしやすい:孔内の水位を外の地下水位より下げると、孔の壁が崩れる。
りばーすこうほう
リバース工法(リバースサーキュレーション)
孔の中を水で満たし、回転するビットで掘った土を、水と一緒にパイプで吸い上げて地上に出す工法。孔の中の水の圧力で壁を保ちます。
勘違いしやすい:吸い上げた泥水は、水質汚濁の基準や条例に従って処理する。
あんていえき
安定液
孔の壁が崩れないように、掘削中の孔に満たしておく液。ベントナイトなどを水に溶かしてつくり、壁に薄い膜をつくって水圧で支えます。
勘違いしやすい:安定液が劣化すると孔壁が崩れたり、スライムが増えたりする。使い回すときは性状を確かめる。
てっきんかご
鉄筋かご
場所打ち杭の中に入れる、鉄筋を円筒形に組んだもの。地上で組み立て、クレーンで孔の中に建て込みます。
勘違いしやすい:形を保つための溶接を、構造上大事な鉄筋にしてはいけない。孔壁にぶつけて崩さないように降ろす。
とれみーかん
トレミー管
水や安定液で満たされた孔の底から、コンクリートを打ち上げるための管。管の先をコンクリートの中に入れたまま打ち続けます。
勘違いしやすい:管を抜きすぎて先がコンクリートの外に出ると、泥水が混ざって杭が欠ける。打込み高さを測りながら少しずつ上げる。
すらいむ
スライム(孔底沈殿物)
掘削した孔の底にたまる、細かい土砂の泥。残したままコンクリートを打つと、杭の先端が泥の上にのった状態になります。
勘違いしやすい:スライムが残ると、杭が沈んだり支持力が足りなかったりする。見えないので手順で確実に除く。
くいとうのよもり
杭頭の余盛り
場所打ち杭のコンクリートを、設計の高さより高く打ち上げておくこと。上のほうにたまる質の悪いコンクリートを、固まったあとで取り壊すためです。
勘違いしやすい:取り壊しのとき、杭の本体を傷めない。
地盤改良10語
ひょうそうあんていしょり
表層安定処理
軟らかい地盤の表面近くに、セメントや石灰などを混ぜたり、砂やシートを敷いたりして、重機が乗れるようにする工事。
勘違いしやすい:生石灰は水にふれると高い熱を出す。雨に当てない。
ばーちかるどれーん
バーチカルドレーン(サンドドレーン・ペーパードレーン)
軟らかい粘土の地盤に、砂の柱や板状の排水材を縦に多数打ち込み、地盤の中の水を短い距離で抜けるようにして、沈下を早く終わらせる工法。
勘違いしやすい:打設中に排水材が切れたり持ち上がったりしたら、打ち直す。
さんどこんぱくしょん
サンドコンパクション(締固め改良)
地盤の中に砂を圧入して締め固めた砂の柱をつくり、まわりの地盤も押し固めて強くする工法。
勘違いしやすい:圧入でまわりの地盤が押されて、近くの構造物や埋設物に影響が出ることがある。
こけつこう
固結工(深層混合処理)
セメント系の固化材などを地盤に入れて土と混ぜ、柱やかたまりの形に固める工法。粉体噴射撹拌・高圧噴射撹拌・スラリー撹拌・中層混合処理があります。
勘違いしやすい:施工中に地下埋設物が見つかったら、すぐ作業を止めて監督職員に連絡する。
ちゅうそうこんごうしょり
中層混合処理
バックホウのアームの先などに撹拌翼をつけた機械で、セメントやセメント系固化材を地盤と縦方向に混ぜて固める工法。
勘違いしやすい:改良材を入れると地面が盛り上がることがある。盛り上がった土の扱いは着手前に協議する。
せいせっかいぱいる
生石灰パイル
軟らかい粘土地盤に生石灰の柱を打ち込み、生石灰が水を吸って膨らむ力と発熱で、まわりの土の水を減らして固くする工法。
勘違いしやすい:生石灰は水で高い熱を出す。保管と取扱いに注意。
やくえきちゅうにゅう
薬液注入
地盤のすき間に、固まる薬液(水ガラス系など)を管で注入して、水を止めたり地盤を固めたりする工法。
勘違いしやすい:地下水や井戸に影響が出るおそれがある。周辺の水質の監視が求められる。
ぱいるねっとこう
パイルネット工
軟弱地盤に木杭やコンクリート杭を並べて打ち、杭の頭を鉄筋でつないで網(ネット)のようにし、その上に盛土をのせて沈下を抑える工法。
勘違いしやすい:木杭は樹皮をはいだ生松丸太などを使い、先端は角すい形(高さは径の1.5倍程度)に削る。
定義は公的機関の公開資料をもとに残土バンク編集部が書いています(各語に出典と確認日)。発注者の仕様書・基準が優先します。誤りに気づいた方は info@zandobank.com へ。
