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基準点測量の観測・点検・平均計算の用語(図解)25語
基準点測量を準則の数字で一歩深く。機器の級と読定単位、距離のセットと気象補正、間接水準、GNSSの観測時間とRTKの直接・間接観測法、点検路線と点検計算、三次元網平均と厳密網平均。
この分野の目次(25語を一覧で)
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TSの観測8語
そくりょうききのきゅう
測量機器の級(1級TS・2級GNSS測量機など)
性能に応じた測量機器の区分。1級トータルステーションは1〜4級基準点測量、2級は2〜4級、3級は4級基準点測量に使えます(準則第35条)。
勘違いしやすい:機器は観測の前と期間中に適宜点検し、必要なら調整する(第36条)。
どくていたんい
読定単位(水平角・鉛直角)
角度を読み取る最小の単位。1級・2級基準点測量は1″、3級は10″、4級は20″が標準です(準則第37条)。
勘違いしやすい:2級基準点測量でも、2級TSを使う場合は10″で3対回になる。
すいへいめもりいち
水平目盛位置
水平角を対回ごとに読み始める目盛の位置。2対回なら0°と90°、3対回なら0°・60°・120°にします(準則第37条)。
勘違いしやすい:目盛変更ができない機器は、1対回の観測を繰り返す。
きょりそくていのせっと
距離測定のセット
距離測定の単位で、1視準2読定を1セットとします。基準点測量では2セットが標準です(準則第37条)。
勘違いしやすい:TSでは水平角・鉛直角・距離を1視準で同時に観測するのが原則。
きおん・きあつのそくてい
気温・気圧の測定(距離の気象補正)
距離の気象補正に使う気温と気圧を、TSを据えた観測点で、距離測定の開始直前か終了直後に測ること(準則第37条)。
勘違いしやすい:3級・4級基準点測量では気圧を測らず、標準大気圧で補正してよい。
でーたこれくた
データコレクタ(観測手簿)
観測値を自動で記録する装置。観測値の記録はデータコレクタを使うのが原則で、使わない場合は観測手簿に記入します(準則第37条)。
勘違いしやすい:器械高・反射鏡高・目標高は、ミリメートル位まで測って記録する。
かんせつすいじゅんそくりょう
間接水準測量(測標水準)
TSの鉛直角と距離から高低差を求めて、基準点の標高を決める方法。区間の距離は2km以下とします(準則第37条)。
勘違いしやすい:環の閉合差の許容範囲は3cm×観測距離(km)。1km未満なら3cm。
GNSSの観測7語
じーえぬえすえすかんそくじかん
GNSS観測時間とデータ取得間隔
観測方法ごとに決められた、観測を続ける時間とデータを取る間隔。スタティック法は10km以上で120分以上、10km未満で60分以上、間隔は30秒以下です(準則第37条)。
勘違いしやすい:10km以上の観測は1級GNSS測量機で2周波。10km未満は1周波でもよい。
ひょうこうのとりつけかんそく
標高の取付観測(GNSS)
GNSS観測で新点の標高を既知点から取り付けること。距離が500m以下なら、楕円体高の差をそのまま高低差として使えます(準則第37条)。
勘違いしやすい:500mを超えるときは、ジオイド・モデルでジオイド高を補正する。
あーるてぃーけーのちょくせつかんそくほう
RTKの直接観測法
固定局と移動局で同時に受信し、その間の基線ベクトルを直接求めるRTKの観測方法。観測距離は500m以内が標準です(準則第37条)。
勘違いしやすい:固定局から離れすぎると精度が落ちる。500mを目安に計画する。
あーるてぃーけーのかんせつかんそくほう
RTKの間接観測法
固定局と2か所以上の移動局で同時に受信し、得られた2つの基線ベクトルの差から移動局どうしの基線ベクトルを求めるRTKの観測方法(準則第37条)。
勘違いしやすい:ネットワーク型RTK法にも間接観測法があり、2台同時観測方式と1台準同時観測方式がある。
いちじょうほうさーびすじぎょうしゃ
位置情報サービス事業者
国土地理院の電子基準点網の観測データの配信を受け、3点以上の電子基準点をもとに、測量に使える形の補正データなどを提供する事業者(準則第37条)。
勘違いしやすい:観測後に補正データを取得して、後処理で解析することもできる。
じゅうふくかんそく
重複観測(重複する基線ベクトル)
異なるセッションで同じ辺を観測して、基線ベクトルの較差で点検すること。較差の許容範囲は水平20mm、高さ30mmです(準則第37条・第42条)。
勘違いしやすい:同じセッションの中の基線どうしを比べても、点検にはならない。
ほういてん
方位点(GNSSの偏心)
GNSS観測で偏心するとき、偏心角の基準になる零方向の見通しがない場合に設ける点。距離は200m以上で、偏心距離の4倍以上が標準です(準則第39条)。
勘違いしやすい:偏心距離が30cm未満なら、偏心測定紙に方向線を引いて分度器で偏心角を測る。
点検と平均計算10語
きじゅんめんじょうのきょり
基準面上の距離
TSで測った距離を、楕円体の面の上の距離に直したもの。計算には楕円体高を使い、楕円体高は標高とジオイド高から求めます(準則第40条)。
勘違いしやすい:高い場所で測った距離は、そのままでは基準面上より長い。補正を忘れない。
じおいど・もでる
ジオイド・モデル
場所ごとのジオイド高を求めるためのモデル。国土地理院が提供する最新のものを使い、提供されていない地域ではGNSS観測と水準測量でつくった局所ジオイド・モデルを使います(準則第40条)。
勘違いしやすい:局所ジオイド・モデルは、作った範囲の外では使えない。
けいさんけっかのひょうじたんい
計算結果の表示単位
基準点測量の計算結果をどの桁まで示すか。直角座標・標高・辺長は0.001m、経緯度は0.0001秒、角度は1秒が標準です(準則第41条)。
勘違いしやすい:TSで観測した標高の計算は、0.01m位までとすることができる。
てんけんろせん
点検路線
TS観測の点検計算で、閉合差を計算して観測値の良否を判定するために選ぶ路線。既知点と既知点を結合させ、なるべく短くします(準則第42条)。
勘違いしやすい:許容範囲を超えたら、再測するなど適切に措置する。
でんしきじゅんてんのみをきちてんとするかんそく
電子基準点のみを既知点とする観測
電子基準点だけを既知点にしてGNSS観測を行う方式。点検計算には今期座標を使い、電子基準点間の閉合差は水平60mm+20mm√N、高さ150mm+30mm√N以内です(準則第42条)。
勘違いしやすい:地殻変動の影響があるので、元期座標のままでは点検できない。
かていさんじげんあみへいきんけいさん
仮定三次元網平均計算
既知点1点だけを固定して行う三次元網平均計算。閉じた多角形をつくって、観測値に問題がないかを確かめます(準則第43条)。
勘違いしやすい:電子基準点のみを既知点とする場合は行わない。
さんじげんあみへいきんけいさん
三次元網平均計算
GNSSで求めた基線ベクトルを使い、既知点2点以上を固定して、新点の緯度・経度・楕円体高を三次元で同時に決める平均計算(準則第43条)。
勘違いしやすい:既知点の座標を元期にするか今期にするかは、観測の方式で決まっている。
げんみつあみへいきんけいさん・かんいあみへいきんけいさん
厳密網平均計算・簡易網平均計算
TS観測の平均計算の方法。厳密水平網・厳密高低網平均計算は観測の精度に応じた重量を使い、簡易網平均計算は路線の観測点数や距離をもとに重みをつけます(準則第43条)。
勘違いしやすい:簡易網平均計算では、方向角は各路線の観測点数の逆数、位置と標高は路線の距離の総和を使って重みを決める。
ぶんさん・きょうぶんさんぎょうれつ
分散・共分散行列(GNSSの重量)
基線ベクトルの各成分のばらつき(分散)と、成分どうしの関係(共分散)をまとめた行列。三次元網平均計算の重量には、この逆行列を使います(準則第43条)。
勘違いしやすい:基線解析の値を使うのは、すべての基線の解析手法と解析時間が同じ場合に限る。
定義は公的機関の公開資料をもとに残土バンク編集部が書いています(各語に出典と確認日)。発注者の仕様書・基準が優先します。誤りに気づいた方は info@zandobank.com へ。
