
この記事のポイント
- 安すぎる・行き先を言わない・受領書なしは頼まない
- 受入先の許可と場所を自分で確かめる
- 不法投棄は5年以下の拘禁刑・1,000万円以下の罰金(法人3億円)
残土を「安く引き取る」と言われて任せたら、行き先がよくわからない山や谷に捨てられていた。そんな不法盛土・不法投棄に巻き込まれると、土を出した側も責任を問われることがあります。この記事では、危ない業者の見分け方と、出す側が守るべき確認をチェックリストにまとめます。
なぜ、ここまで厳しくなったのか
2021年7月3日、静岡県熱海市伊豆山の逢初川(あいぞめがわ)で、上流に不適切に盛られた土が崩れ、土石流が起きました。静岡県の報告では、崩れた土砂は約55,500㎥、亡くなった方は27名(災害関連死1名を含む)、行方不明1名、住宅などの被害は136戸です。
この災害をきっかけに、盛土規制法がつくられ(2023年5月施行)、残土を出す側にも搬出(はんしゅつ)先の確認と記録が求められるようになりました(盛土規制法とは)。
危ない業者の3つのサイン

- 相場より安すぎる:受入費・運搬費がほかと比べて極端に安い
- 行き先を言わない:「こちらで処分します」だけで、場所を教えない
- 受領書を出さない:書類はいらない、と言う
ひとつでも当てはまったら、頼むのをやめるか、場所と書類を確認できるまで待ちましょう。
出す側のチェックリスト

- □ 受入先の名前と住所がわかっている
- □ 受入先が、盛土規制法や県・市の土砂条例の許可・届出をしている(許可番号・許可票を見る)
- □ できれば一度、場所を見に行った(地図や航空写真でもよい)
- □ 運ぶのは土だけ(がれき・泥・汚れた土がまざっていない)
- □ 運送業者に行き先を伝えた
- □ 搬出先から受領書をもらい、量と行き先が計画どおりか確かめた
- □ 記録を5年とっておく
巻き込まれると、どうなるか
- 産業廃棄物を不法投棄すると、廃棄物処理法で5年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金(両方のことも)、法人は3億円以下の罰金です。
- 産廃を出した人(建設工事では元請)も、適正に頼んでいなかった場合などは、片付け(措置命令)を求められることがあります。
- 盛土規制法に反した盛土も、最も重いと拘禁刑3年以下・罰金1,000万円以下、法人は3億円以下です。
土だけでも、許可のない場所に盛れば、県や市の条例・盛土規制法の違反になりえます。土を受ける土地の持ち主にも、安全に保つ責任があります。
土をもらう側も注意
「土を無料であげます」と持ち込まれた土に、がれきやごみがまざっていることもあります。受け取る前に、土の中身・量・行き先の許可を確認してください(残土をもらう前の確認)。
残土バンクでできること
残土バンクの受入先ページには、所在地・航空写真・受入単価のほか、「電話で確認済み」「法人確認済み」「許可票あり」の印がつきます。行き先がわかる受入先を地域からさがすか、30秒でかんたん無料投稿で、近くの受入先とつながってください。
よくある質問
運搬業者に任せたら、責任は業者だけですか?
いいえ。元請には、搬出先が適正か確認し、受領書で確かめる役目があります。任せきりにしないことが大切です。
受入先の許可は、どこで確かめられますか?
許可票を見せてもらうほか、県や市の盛土規制法・土砂条例の担当窓口で、許可を受けた場所か確認できます。
参考資料
※本記事の内容は2026年11月3日時点の情報をもとにしています。法令・条例・料金は改正や地域によって異なるため、実際の手続きの際は必ず各行政機関・事業者の最新情報をご確認ください。
この記事について
残土マッチングサービス「残土バンク」を運営する株式会社暁の編集チーム。残土(建設発生土)の処分・受入・法規制について、公的機関の一次情報をもとに記事を作成しています。編集方針
