
この記事のポイント
- 土だけなら残土(資源)。廃棄物処理法の対象外
- まざった土はふるっても産廃と見なされやすい。掘るときに分ける
- 埋まっていたごみは埋め戻さず、発注者に報告する
掘った土を出すとき、「これは残土で出せる?それとも産業廃棄物(産廃)?」と迷うことがあります。土だけなら残土(建設発生土)として受入先に出せますが、まざりものや状態によっては産廃になり、出し方も費用も大きく変わります。この記事では、迷いやすい7つのケースと、出す前に見る3つのポイントをまとめます。
基本:土は「ごみ」ではない

地山を掘って出た土は、廃棄物処理法の対象ではありません。法律上は「資源」で、ほかの工事の盛土や埋め戻しに使えます。だから、受入先(土場・処分場)やほかの現場に、土として出せます。
ただし、次のどれかに当てはまると、産廃として扱われることがあります。
- まざりもの:がれき・木くず・プラスチックなどが入っている
- 状態:どろどろの泥状で、ダンプに山積みできない
- 汚れ:油や有害な物質で汚れている
出す前に見る3つのポイント

- がれき・木くず・ごみが混ざっていないか
- ダンプに山積みでき、上を人が歩けるか
- 油のにおい・変な色がないか
3つとも問題なければ、土として出せる可能性が高いです。残土バンクの投稿画面にも、この3問の「出す前チェック」があります。
迷いやすい7つのケース
ケース | 扱いの目安 | どうする |
|---|---|---|
1. 石がまざった土 | 自然の石なら土 | 石の大きさを投稿に書く |
2. 草や木の根が少しまざった土 | 受入先によって受けられないことがある | できるだけ取り除き、写真で伝える |
3. コンクリートがら・アスファルト片がまざった土 | まざったままだと産廃として扱われやすい | 掘るときに分ける。がらは再生砕石へ |
4. 雨でどろどろになった土 | 泥状なら建設汚泥(産廃)になりうる | シートで養生し、乾かす・改良する |
5. 泥水を使う工事の掘りくず | 建設汚泥(産廃)として扱うのが基本 | 許可のある処理業者へ |
6. 掘っていたら、ごみが埋まっていた | 出てきたごみは廃棄物 | すぐ発注者に報告し、自治体に相談 |
7. 油くさい・色がおかしい土 | 汚染のおそれ | 出さずに、調査・相談 |
まざった土は「ふるえば土」とは限らない

がれきや木くずがまざった土は、あとからふるいで分けても、「全体として廃棄物」と見なす自治体が多いとされています。何%までなら土とみなす、という全国共通の数字がないためです。
いちばん安く確実なのは、掘る段階で分けておくことです。解体工事のあとの土は特に注意してください(解体工事で出る土・がれきの分け方)。
埋まっていたごみを、埋め戻してはいけない
掘っていて昔のごみや廃棄物まじりの土が出てきたら、まず発注者に報告し、県や市の産業廃棄物の担当に相談します。掘り出したごみをまた埋めると、不法投棄と見なされるおそれがあります。
どろどろの土と、油くさい土
泥状の土は、目安としてコーン指数がおおむね200kN/㎡以下だと建設汚泥(産廃)になります。乾かしたり改良したりして、土として扱える状態に戻せることもあります(建設汚泥と泥土のちがい)。
油のにおいや変な色がある土は、汚染のおそれがあります。油まじりの泥は、油分がおおむね5%以上だと汚泥と廃油がまざったものとして扱われ、土をまぜて薄めても土にはなりません。また、3,000㎡以上(有害物質を使っていた工場の跡地などは900㎡以上)の土地を掘る工事は、土壌汚染対策法の届出が必要です。
残土バンクでの出し方
土として出せる状態なら、30秒でかんたん無料投稿で「土を出したい」と投稿できます。土の種類と写真をのせると、受入先が判断しやすくなります。どろどろの土は、土の種類で「泥(改良材が必要な土)」を選んでください。
よくある質問
少しでもがれきがまざっていたら、全部産廃ですか?
必ずではありません。ただ、判断は自治体や受入先によって変わるため、まざらないように分けて掘るのが安全です。迷ったら、受入先に写真を見せて確認してください。
産廃かどうか、だれに聞けばいいですか?
工事のある都道府県(または政令市)の産業廃棄物の担当窓口です。建設工事の産廃は、元請が「出した人(排出事業者)」として責任を負います。
参考資料
※本記事の内容は2026年11月3日時点の情報をもとにしています。法令・条例・料金は改正や地域によって異なるため、実際の手続きの際は必ず各行政機関・事業者の最新情報をご確認ください。
この記事について
残土マッチングサービス「残土バンク」を運営する株式会社暁の編集チーム。残土(建設発生土)の処分・受入・法規制について、公的機関の一次情報をもとに記事を作成しています。編集方針
