
この記事のポイント
- 農地に土を入れるのは「農地改良」。まず農業委員会に相談
- 高さ1m以下・作付けを休まないなら届出で済む県もある
- 残土は量を紙で決めてから受ける
「田んぼを畑にしたいので土を入れたい」「水はけが悪い畑をかさ上げしたい」。農地に土を入れるのは、農家にとってよくある作業です。でも、農地は法律で守られた土地なので、入れ方や量によっては許可や届出が必要です。この記事では、農地に土を入れるときに確認する手続きと、残土をもらうときの注意点をまとめます。
まず確認:農地に土を入れるのは「農地改良」

農地の生産性を上げるために、土を入れて形を変えることを「農地改良」といいます。農地改良は、やり方によっては農地法の一時転用(農地を一時的に農地以外に使うこと)にあたり、許可が必要になります。
許可が要るかどうかの目安は、自治体によって少しずつちがいます。たとえば広島県では、次の両方を満たすときは一時転用の許可はいらず、農業委員会への届出で済むと案内しています。
- 作付けを休まなくてよい(収穫の後に始めて、次の作付けまでに終わる)
- 盛土の高さが1m以下
埼玉県・長野市なども、農地改良の届出のしくみや手引きを公表しています。土地のある市町村の農業委員会に、最初に相談してください。
盛土規制法との関係
盛土規制法は、農地や森林も含めて、一定の規模をこえる盛土を規制する法律です。ふつうの営農の範囲の作業(低い盛土など)は対象外とされることが多い一方、高く盛る、広い面積に盛る、土を置いておく、といった場合は許可や届出が必要になることがあります。
自分の作業が「営農の範囲」かどうかは、県が判断の流れ図を出していることもあります。盛土規制法の担当窓口にも確認しましょう。法律のくわしい中身は盛土規制法とはにまとめています。
残土をもらって農地に入れるときの注意
農地への残土の持ち込みは、トラブルが起きやすい場面です。次の点は必ず確認してください。
- 土の中身:工事の土には、石・がれき・コンクリートのかけらがまざることがあります。畑にはまざりものがない土を。どこの工事の土か、写真と現物で確認する。
- 量を決めてから受ける:「タダで入れてあげる」と言われて、決めた量より多く運び込まれるのが典型的なトラブルです。何㎥、何台までと、先に紙に書いて決める。
- 表土をとっておく:もとの畑の上の土(作土)は、いったんはがしてとっておき、残土を入れた後に戻すと作物が育ちやすい。
- 届出の控え:届出や許可の控えを持っておくと、運ぶ側も安心できる。
土をもらう前の確認は残土をもらう前に確認することにもまとめています。
どんな土を探せばいい?

- 田んぼを畑にする・かさ上げ:下のほうは山砂や砂まじりの良質土、上は畑の土(作土)。
- 水はけを良くしたい:粘土の少ない、砂っぽい土。
- 改良土:石灰やセメントが入っていてアルカリ性に寄るので、作物を育てる層には向かないことがある。
残土バンクで土を探す
残土バンクの30秒でかんたん無料投稿で「土がほしい」と投稿すると、近くで土を出したい人にお知らせが届きます。使い道に「畑のかさ上げ」、量、ダンプが入れるか、受け取れる時期(収穫の後など)を書いてください。
よくある質問
少しだけ土を足すのにも届出が必要ですか?
くわを入れる程度の土の補充など、ふつうの営農の作業は手続きがいらないことが多いです。迷ったら農業委員会に聞いてください。
届出をしないで土を入れるとどうなりますか?
無断転用として、原状回復(元に戻すこと)を求められることがあります。盛土規制法に反した場合は、罰則もあります。
参考資料
※本記事の内容は2026年11月3日時点の情報をもとにしています。法令・条例・料金は改正や地域によって異なるため、実際の手続きの際は必ず各行政機関・事業者の最新情報をご確認ください。
この記事について
残土マッチングサービス「残土バンク」を運営する株式会社暁の編集チーム。残土(建設発生土)の処分・受入・法規制について、公的機関の一次情報をもとに記事を作成しています。編集方針
