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重力・ジオイド・地磁気と標高の改定の用語(図解)19語
測地学を一歩深く。重力とガル、絶対・相対重力測定と重力点・JGSN2016・航空重力測量、重力ジオイドとジオイド2024、2025年4月の標高成果の改定と衛星測位を基盤とする標高体系、地磁気・偏角・伏角・磁気図。
この分野の目次(19語を一覧で)
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重力7語
じゅうりょく
重力(引力と遠心力)
地球の引力と、地球の自転による遠心力を合わせた力。大きさは場所と時間で変わり、赤道では北極や南極より約0.5%小さくなります。
勘違いしやすい:同じ物でも、北海道は沖縄より約0.15%重力が大きく重くなる。はかりは各地の重力値で校正されている。
がる
ガル(Gal)・マイクロガル
重力加速度の単位。1Gal=1cm/s²=0.01m/s²で、地球の重力加速度は約980Galです。1Galの100万分の1が1µGal(マイクロガル)です。
勘違いしやすい:測る高さを1m上げると、重力値の7桁目が3程度減る。高さの記録が大事。
ぜったいじゅうりょくそくてい
絶対重力測定
真空の中で物を自由落下させ、その動きから重力の値そのものを求める測定。国土地理院は、鏡を落とす絶対重力計FG5と、原子を落とす量子型絶対重力計AQGを使います。
勘違いしやすい:絶対重力計は、国際比較・国内比較観測で国際標準との整合を確かめている。
そうたいじゅうりょくそくてい
相対重力測定
重力値の分かっている点と求めたい点との重力の差を、ばねの伸びを使う相対重力計で測り、差を足して重力値を決める測定。精度は10µGalで、絶対重力計より1桁落ちます。
勘違いしやすい:その場所の絶対的な重力値は分からないので、必ず重力値の分かった参照点と結ぶ。
きじゅんじゅうりょくてん・いっとうじゅうりょくてん
基準重力点・一等重力点
国土地理院が全国に設けた重力の基準の点。基準重力点の重力は絶対重力測定で、一等重力点の重力は基準重力点からの相対重力測定で決めています。
勘違いしやすい:重力点を使うには、申請が必要。
にほんじゅうりょくきじゅんもう
日本重力基準網2016(JGSN2016)
2017年3月に公開された日本の重力の基準。2002〜2016年の測定結果で構築され、精度は概ね±0.02mGalと、それまでのJGSN75より約5倍向上しました。
勘違いしやすい:改定による重力値の変化は最大で-0.1mGal程度。東北地方太平洋沖地震や熊本地震に伴う変化も含んでいる。
こうくうじゅうりょくそくりょう
航空重力測量
航空機に積んだ重力計で、上空の重力の変化を測る測量。国土地理院は2019〜2023年度に実施し、山岳部や沿岸部の不足していた重力データを整えました。
勘違いしやすい:沿岸の海域で、ジオイド高を改善する効果が特に大きかった。
ジオイドと標高の改定6語
じゅうりょくじおいど・じっそくじおいど
重力ジオイド・実測ジオイド
重力データだけから作るジオイドが重力ジオイド、楕円体高と標高を実際に測って得るジオイドが実測ジオイド。これまでは実測ジオイドに重力ジオイドを合わせ込んでいました。
勘違いしやすい:実測ジオイドに合わせる方法では、水準測量の累積誤差や地殻変動の影響がジオイド高に入ってしまう。
じおいどにせんにじゅうよん
ジオイド2024日本とその周辺(JPGEO2024)
2025年4月1日に公開された陸と海で切れ目のないジオイド・モデル。重力データだけから作った重力ジオイドで、精度は約3cmです。
勘違いしやすい:水準測量の結果を使っていないので、地殻変動の影響を受けにくい。過去のモデルと混ぜて使わない。
きじゅんめんほせいぱらめーた
基準面補正パラメータ(離島)
一部の離島で衛星測位から標高を求めるとき、ジオイド高とあわせて使う基準面補正量を計算するためのデータ。
勘違いしやすい:対象の離島では、ジオイド高だけでは正しい標高にならない。
そくちせいかにせんにじゅうよん
測地成果2024(標高成果の改定)
2025年4月1日に、電子基準点・三角点・水準点などの標高を、衛星測位を基盤とする値に改めた成果。地殻変動で積み重なったずれなどを解消しました。
勘違いしやすい:改定の前と後の標高を混ぜて使わない。古い成果で設計した図面は注意する。
えいせいそくいをきばんとするひょうこうたいけい
衛星測位を基盤とする標高体系
衛星測位で求めた楕円体高からジオイド高を引いて標高を求める仕組み。2025年4月1日に、水準測量を基盤とする仕組みからこれに移りました。
勘違いしやすい:水準測量は距離に応じて誤差がたまり、日本水準原点から遠いほど誤差が大きくなる、という課題が移行の背景にある。
ほせいじょうほうのこんざい
補正情報の改定前後の混在(ネットワーク型RTK)
位置情報サービス事業者の補正情報でネットワーク型RTKを使うと、2025年4月1日の標高改定の前後で高さにずれが出るおそれがあるという注意。
勘違いしやすい:改定前の高さと改定後の高さが、同じ現場のデータに混ざらないようにする。
地磁気6語
ちじき
地磁気
地球がもつ固有の磁場。99%は地球の内部から来る主磁場で、数年から数百年の時間で変わります。
勘違いしやすい:地球の極と地磁気の極は一致しないので、方位磁石の北(磁北)は地図の北(真北)からずれる。
へんかく
偏角(西偏・東偏)
地図の北(真北)と方位磁石の北(磁北)のずれの角度。磁北が真北より西なら西偏で、日本は南鳥島を除いて全域が西偏です。
勘違いしやすい:偏角を知らないと、地図と方位磁石の向きが合わず道に迷う。建物の日影規制の北の決め方にも使われる。
ぜんじりょく・すいへいぶんりょく・えんちょくぶんりょく
全磁力・水平分力・鉛直分力
全磁力は地磁気の大きさ、水平分力は水平面内の大きさ、鉛直分力は鉛直方向の大きさ。単位はナノテスラ(nT)を使います。
勘違いしやすい:地球の磁場はとても弱いので、テスラの10億分の1のナノテスラで表す。
えいねんへんか
永年変化(地磁気)
地磁気が長い年月をかけてゆっくり変わること。全国平均で、過去50年に西向きの偏角が約1.4度大きくなりました。
勘違いしやすい:変化の割合は一定ではなく、東日本では2000〜2010年に一時停滞した。
じきず
磁気図(2020.0年値)
全国の地磁気の分布を表した図。2010年以降は5年ごとに公開され、最新は2020年1月1日0時(UT)の値の「磁気図2020.0年値」です。
勘違いしやすい:国土地理院の磁気図は、日本が西偏なので反時計回り(西回り)を正として表している。
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