
この記事のポイント
- 2023年から元請は受入先の許可を確認し、受領書を5年保存する
- 元請が見るのは場所・単価・土と量・許可・受領書・電話
- 残土バンクへの受入先の掲載は無料
残土を受け入れている土場・処分場・ストックヤードの方へ。「看板は出しているのに、新しい元請から電話が来ない」「近くで土を出したい工事があっても、うちを知らない」。こうした声をよく聞きます。この記事では、2023年の法改正で元請が受入先をどう選ぶようになったかと、土場・処分場が元請に見つけてもらうためにできることをまとめます。
2023年から、元請は「受入先の確認」が必要になった

静岡県熱海市の土石流災害(2021年7月)を受けて、資源有効利用促進法に基づく省令が改正されました。土を出す側(元請)に関わる変更は次のとおりです。
- 2023年1月1日から:再生資源利用促進計画書をつくる工事が、土砂1,000㎥以上から500㎥以上に広がった。保存期間は5年に。
- 2023年5月26日以降に契約する工事:計画書に搬出先の名称・所在地を書き、搬出前に搬出先が適正か(盛土規制法の許可など)を確認し、搬出後に搬出先から受領書を受け取って保存する。
つまり元請は、「安くて近い」だけでなく、許可や登録がはっきりしていて、受領書を出してくれる受入先を選ぶようになっています。土場・処分場にとっては、きちんとしているところほど選ばれやすくなった、ということです。
元請が受入先を選ぶときに見ていること

見ていること | 土場・処分場ができること |
|---|---|
場所(現場から近いか) | 正確な住所と地図を出す。地番だけだと迷われる |
受入単価(税込) | 土の種類ごとの目安を出す。「要相談」だけだと比べてもらえない |
受けられる土・量 | 砂質土・粘性土・泥(改良材が必要な土)を受けるか、1日に何台まで受けるか |
許可・登録 | 盛土規制法の許可、条例の許可、ストックヤード運営事業者の登録番号を示す |
受領書 | 受領書を出せることを書いておく |
電話がつながる時間 | 電話受付時間と休みの日を書く |
この6つがインターネット上でわかるだけで、「まず電話してみよう」と思ってもらえます。
見つけてもらうためにできること
- 国のストックヤード運営事業者の登録を受ける(ストックヤードの場合):登録は無料で、登録簿は国土交通省が公開しています。東京都のように、登録施設を積極的に使う方針の自治体もあります。
- 県の公募・登録・価格調査に回答する:福岡県の受入地募集、兵庫県の受入施設登録、大阪府の受入価格調査など、県ごとのしくみがあります(公募・登録まとめ)。
- Googleマップの情報を整える:「近くの残土処分場」と検索する人の多くは、地図を見ています。住所・電話・営業時間・写真を正しくしておきましょう。
- 残土の掲示板・地図に無料で掲載する:残土バンクは、受入先の掲載が無料です。
残土バンクに受入先として掲載する
残土バンクには、国土交通省の登録簿などをもとに全国約1,600か所の受入先が載っています。すでに載っている方は、ページの「この受入先の方へ」から情報を直せます。載っていない方は、土場・処分場の方へから無料で掲載できます。
入力は、受入単価(1つの目安でかまいません)と、受けられる土の説明だけで始められます。許可・登録は、あとから足せます。掲載すると、近くで「土を出したい」と投稿した人に、お知らせが届きます。
残土バンクで確認がとれた受入先には、「電話で確認済み」「法人確認済み」「許可票あり」の印がつきます。元請が安心して選ぶ手がかりになります。
受領書と記録のポイント

元請は受領書を5年間保存します。受入先の側でも、次のことを決めておくとやりとりが楽になります。
- 受領書の様式(工事名・搬入日・量・土の種類・受入先の名称と住所)
- 搬入の記録(ダンプのナンバー、台数、時間)
- 受けられない土が来たときの対応(持ち帰り・追加料金)
よくある質問
掲載にお金はかかりますか?
かかりません。受入先の掲載も、土の投稿も無料です。
受入単価を出すと、値下げを求められませんか?
目安を出しておくと、合わない問い合わせが減り、電話の手間が減ります。土の状態で変わる場合は「目安」として書いてください。
参考資料
- 国土交通省:建設工事から発生する土の搬出先の明確化等(資源有効利用促進法 省令改正の概要)
- 国土交通省:ストックヤード運営事業者の登録制度
- 国土交通省:盛土規制法(宅地造成及び特定盛土等規制法)
- 東京都:民間施設を活用した建設発生土対策を推進します(2024年2月21日)
※本記事の内容は2026年11月3日時点の情報をもとにしています。法令・条例・料金は改正や地域によって異なるため、実際の手続きの際は必ず各行政機関・事業者の最新情報をご確認ください。
この記事について
残土マッチングサービス「残土バンク」を運営する株式会社暁の編集チーム。残土(建設発生土)の処分・受入・法規制について、公的機関の一次情報をもとに記事を作成しています。編集方針
